このすみノート

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ゲーム機のアーキテクチャを語るの感想 in iOSDC Japan 2018

「iOSDC Japan 2018」の最終日のアンフカンファレンスにて、「ゲーム機のアーキテクチャを語る」というセッションがありました。

ゲーム機のアーキテクチャを語る by @hak @tomzoh | トーク | iOSDC Japan 2018 #iosdc - fortee.jp

出演は@hakさんと@tomzohさん。hakさんと言えばrebuild.fmで有名ですが、本当にrebuild.fmを聴いているような気分でした。

トークの内容があまりにマニアックすぎたので、聴いていた人の半分以上は分からなかったかもしれないけど、自分は過去に「PC-FX」や「3DO」を持っていたようなゲーマーだったので、あまりに面白すぎて終始ニヤけてました。

hakさんがゲーム業界人だと言うことは知っていましたが、まさかここまで古いゲーム機も含めたアーキテクチャに詳しいとは思ってなかったです。

目次

ゲーム機のアーキテクチャとは?

アーキテクチャと聞くと、クリーンアーキテクチャとか、Fluxとか、MVCとかを思いかべるかもしれないですが、今回のアーキテクチャはゲーム機のアーキテクチャです。

CPU、グラフィックの描き方、サウンド、ビデオチップ・・などなど。

「おお、そうきたか!」というのが第一印象で、hakさんの業界的な専門知識と、tomzohさんの情報収集能力が炸裂してました。

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ゲーム機の歴史を振り返る

ゲーム機の歴史を、アーキテクチャを語りながら振り返っていく形でセッションは進みます。ファミコンから始まり、PCエンジンへと話が進んでいく流れです。

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「ファミコンは良いゲーム機でしたねぇ」という、感慨深い感じのhakさんの発言がとてもrebuildっぽかったです。

寿司で例える何になるのか?

途中、3Dの描き方で「三角形と四角形を寿司で例えると?」という無茶振りがあったのですが、最終的に刺し身で例える流れに爆笑しました(笑)。

確か、四角形がセガサターンで、三角形がプレイステーションだったと思います。「スプライトとポリゴン、どちらを追求したゲーム機なのか?」この辺りに分かれ目があったのですね。

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3DOやPC-FXも出てくる

3DO

おそらく、セッションを聴いてる人の半分以上が分からないであろう3DOやPC-FXも、ちゃんとスライドに登場します。

3DOは、三洋やパナソニックなど幾つかの家電メーカーからリリースされていて、構想的には凄い面白いゲーム機でした。だがしかし、どうしてこうなった。

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PC-FX

残念ながら今は持ってないのですが、PC-FXは「ファーストkiss☆物語」というゲームが大好きで、今でもプレイして欲しいと思える名作だったりします。プレイステーションにも移植されているので、プレイステーション版の方は比較的手に入りやすいですよ!

「プレイステーション」や「セガサターン」と比べると、アニメーションの描画に長けているのと、見た目がパソコンっぽくて、確かパソコンと接続するとCD-ROMドライブとしても使えたような気がする。

3D全盛期だったので、アニメーション主体のマシンは時代に取り残される結果となってしまいましたが。

ラスタースクロールで興奮する

ラスタースクロールという言葉を知っている人は、少ないような気がします。私はシューティングゲーマーなので、「ラスタースクロールと言えばダライアスだ!」と頭で思い浮かべつつ、密かにテンションが上がりました。

hakさんとtomzohさんのラスタースクロールに対する語りが最高で、ツボりました。

セガのサウンドチップはYAMAHA

hakさんは元々セガの人だったので、セガサターンやドリームキャストには詳しいです。セガのサウンドチップはずっとYAMAHAみたいなトリビアから、セガサターンの頃からアセンブラではなくCが使われ始めたと言った話まで。

ドリームキャストは、GD-ROMとか特殊なCD-ROM(セッションでは名前が出てこなかったけど、MIL-CDのこと)の話もありました。実はドリームキャストは発売日に買っていたので、とても感慨深かったです。

このセッションをまとめただけでも、十分にファミ通や電撃で特集になるレベルな気がする。

次回があるとしたら何を聞きたいか?

これが実現するのは難しいかもしれないですが、ぜひともアーケード基盤の歴史も聴いてみたいです!

セガと言えば、セガサターンの頃はST-V基盤だったし、ドリームキャストの頃はNAOMI基盤でした。

  • ST-V基盤の名作、レイディアントシルバーガンはどのようなアーキテクチャの基で動いているのか?
  • NAOMI基盤の斑鳩は!

・・・など。私は、どちらかと言うとアーケードのシューティングゲーマーだったんですが、基盤のアーキテクチャまで探求したことはあまりなかったので、調べてみたくなりました。

バイリンガルニュース

hakさんのセガ時代の話と言えば、バイリンガルニュースで語られていたりします。私も2回ほど聴きましたが、とても面白いです。

bilingualnews.libsyn.com

さいごに

アンフカンファレンスなので、さすがに公開されないような気がしますが。もし公開されたら再聴しますし、必聴レベルの面白さです。

まさか、iOSDCでゲーム好きのためのセッションが聴けるとは思わなかったです。意外性を追求するという意味でも、アンフカンファレンスは面白い取り組みだったのではないでしょうか?