「YAPC::Tokyo 2019」に参加してきました。
最近はPerlを書けてないのですが、言語としての自由度の高さはとても好きで、久々にたくさんのPerl成分をもらった気がします。
そして何より楽しかったです。「ブログを書くまでがYAPC!」ということで、感想記事をつらつらと書きます。
イベント会場の写真
2019年冬のPerl
最初に聞いたのは、@charsbarさんの2019年冬のPerlです。主にPerl6のことが知りたかったので参加しました。
Perl6は言語仕様のみが定義されているため、その処理系は別のプロジェクトとして色々あるのですが。処理系としてはRakudoを使うのが良さそうです。
Rakudo Perl 6 Compiler - Rakudo Compiler for Perl 6 Programming Language
RakudoにはRakudo.jsというJavaScriptがあって、なんと6Padを使うとブラウザ上でPerl6を実行できます。とりあえずPerl6を触ってみたいというだけであれば、ブラウザで実行してみるのが最もお手軽そうです。
綱渡りバッチ脱出大作戦
午後イチで聞いたのが@shinpei0213さんの「綱渡りバッチ脱出大作戦」です。
感想を一言でいいますと、綱渡りのように動いてる危機的状況のバッチサーバーを、入社してから試用期間の間に解消してしまうのがすごすぎです。
・・・とは言え簡単に問題を解決することができたわけではなく、乱立する問題をひとつずつ整理していって、地道にこなせるレベルのタスクへと落とし込んでいく過程がとても勉強になりました。
フォントのライセンス問題の影響で、安易にサーバーを増設して冗長化できないなど、社内事情も加味して最適解を考えていく過程が共有されてます。かなり心に刺さる発表でして、こういう風に問題解決できたら優秀になれるだろうなー。
レガシーPerlビルド ~現代に蘇るPerl[1-2].0とPerl6~
続いては、八雲アナグラさん ( @AnaTofuZ ) によるレガシーPerlビルドです。
初代のPerl1.0が、今でもGitHubにありメンテナンスされていて動作するのも驚きですが。昔のPerlを現代に蘇らせようとするあくなく探究心が、ギークっぽくてむっちゃ良いです。
技術というのは、こうやって楽しむんだという好例と言いますか。私の技術書典向けの同人活動も、技術そのものを楽しみたいというノリでやっているのですが、すごく楽しかったのでPerl3.0〜5.0へと続編を期待したいです。
多くのCPAN Authorに育てられ、息をするようにCPANモジュールを書けるようになり、そして分かったこと
続いては、@songmuさんの「多くのCPAN Authorに育てられ、息をするようにCPANモジュールを書けるようになり、そして分かったこと」です。
今回のYAPC::Tokyoは「報恩謝徳」がテーマだったのですが、まさにテーマにずばりの内容でした。
技術系の勉強会に行くと、レベルの高い人が多すぎて「自分の技術力で大丈夫なのか?」と不安に駆られることも多いのですが。地道にプログラム・OSS・ライブラリを書き続けたり、ブログを使って発信していくことの大切さを教わった気がします。
「車輪の再発明を恐れない」は名言だと思いますし、努力と知見にあふれた感動のスライドですので、すごくオススメです。ベストトーク賞に選ばれるのも納得です。
あと、めるくんさんの感想がとても良いので、スライドと併せて見るのを推奨します。
LT & Keynote & Ending
最後はメインホールにてLTがあり、@tokuhiromさんによるキーノート、その後にエンディングとなりました。
@songmuさんがベストトーク賞に選ばれたときに感極まってましたが、そういう意味でも感動のエンディングで、参加して良かったです。
さいごに
最近はコードを書くモチベーションが少し下がっていたのですが。なんだかんだYAPCに参加したら、とても楽しかったです。
YAPCはもちろんですが、Perlには「◯◯.pm」というコミュニティ文化があって、Perlの良いところはコミュニティだと再認識しました。2014年のYAPC::Asia以来のYAPCでしたが、やっぱりYAPCは良いです!