技術書典6の振り返りとサークル参加レポート、Kuin & くいなちゃんの技術同人誌で参加しました

技術書典6にサークル参加しました。 サークルは「このすみ堂」で、場所は「こ04」です。 熱の冷めないうちに振り返り記事を書きたかったので、さっそく書いてみました。

当日に頒布した本

本は3冊を頒布しましたが、技術書典6のメインは「Kuinプログラミング入門」です。 「エンジニアアンチパターン」は既刊で、レベルアップPHPは商業誌の新作でした。

  1. (新刊) Kuinプログラミング入門 くいなちゃんとはじめるゲーム & 実用アプリ開発
  2. (商業) レベルアップPHP 言語を理解して中級者へ
  3. (既刊) エンジニアアンチパターン 〜失敗に学ぶエンジニアリング〜

当日の一番人気は「レベルアップPHP」です。 おそらくは、技術書典6にPHPの本が少なかったからだと推測しています。

レベルアップPHP ?言語を理解して中級者へ? (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

レベルアップPHP ?言語を理解して中級者へ? (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

レベルアップPHPの執筆について

技術書典5で「PHP中級者を目指す」という同人誌を頒布したのですが、それの商業化が決定したのが昨年末のことです。 そのためまずは、「PHP中級者を目指す」を改題した「レベルアップPHP」を執筆する必要がありました。

技術書典シリーズ(現、技術の泉シリーズ)

「ひよこなもふもふちゃんと技術同人誌.fm」を聞いてもらえるとわかるのですが。 技術書典シリーズ(現、技術の泉シリーズ)は、同人誌版では〆切りの都合で書ききれなかった部分を、思い思いに加筆して商業出版しましょうというシリーズです。

技術書典シリーズを支える編集長の思い(1) | ひよこなもふもふちゃんと技術同人誌.fm

技術書典シリーズを支える編集長の思い(2) | ひよこなもふもふちゃんと技術同人誌.fm

どれだけ加筆するかは著者に委ねられている部分が多いのですが、いざ加筆をはじめてみたらとても大変でした。 なにせ加筆したいことがどんどん思い浮かぶのです。

ただ2月に入ったあたりで、危機感を感じてきました。このままでは「Kuin本」の執筆ができません。 「〆切りの都合で書ききれなかった部分を加筆して出版しましょう」がコンセプトのはずなのに、最終的に〆切りに追われることになるのです(苦笑)。

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(レベルアップPHPのコミットグラフ)

Kuin本の執筆について

もともとKuinの本は、年末年始から執筆をがっつり開始しようと思ってました。この時点で、すでに当初の想定より1ヶ月遅れています。

通常であれば1冊の技術同人誌の執筆にかかる期間は、1〜2ヶ月の間くらいのサークルが多いと思うのですが。 私の場合、執筆の開始時点でKuinの知識が不足していたのです。

「Kuinの情報量が世の中に少ないので、自分で調査したりしながら最終的に同人誌にまとめてみよう!」がコンセプトだっただけに、下調べの期間が不足してしまうのは致命的です。 そこで方向性を変えて、素直な入門書として出し直すことにしました。

この時点で本のタイトルが、「プログラミング言語Kuin」から「Kuinプログラミング入門」に変わります。 網羅的なプログラミング言語の書籍から、Kuinの良質な公式サンプルをベースとした入門書への方針転換です。

これは正直なところ、悔いの残る決断です。期間のない中でも本を完成させるためにとった、苦肉の選択肢でした。

Kuin入門書としての執筆

執筆の期間が足りなかったので、以下の工夫を行ないました。

  1. Kuinの公式サンプルを活用することで、自作サンプルの製作期間を短縮する
  2. 技術書典に来るエンジニアにターゲットを絞り、プログラミング初心者ではなくエンジニア向けのKuin入門書とする
  3. 対話ベースの書籍に方針を変え、普段の会話のごとく自然に本文が執筆できる書籍にする

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上記の工夫の甲斐がありまして、執筆はとても捗りました。 2月から本格的に執筆をはじめて、最終的な納品ではA5の192ページという薄くない同人誌になります(苦笑)。

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(Kuinプログラミング入門のコミットグラフ)

A5の192ページで800円という価格設定

当日の頒布価格は、前日まで悩んだ結果800円にしました。 本来はA5で192ページなら、1500円が妥当だと思ってます。

では「なぜ800円なんですか?」という疑問が、自然と浮かんでくるかと思うのですが。 期間のない中で方針転換して執筆した技術同人誌だったので、あまり自信がなかったのです。

それとKuinはプログラミング言語としてマイナーな部類に入るため、値段を下げてでも多くの人に手にとってもらいたいと考えました。 ただページ数が増えすぎて印刷費が高かったため、500円にしてしまうと完全に赤字が想定されます。

そこで最終的に、800円という頒布価格に決定しました。

Re:VIEW Starterによるショートカット

Kuinプログラミング入門では、はじめて「Re:VIEW Starter」を採用しました。 これがまた便利でして、とても役に立ちました。

今回はA5の同人誌にしたため、どうしてもデフォルトがB5のRe:VIEWからはカスタマイズが必要でした。 でもカスタマイズをすべて省くことができたので、大変ありがたいです。

https://kauplan.org/reviewstarter/

メジャーでないプログラミング言語の広報

こればっかりは「くいなちゃんに助けられた」としか言いようがありません。 「Kuinプログラミング入門」の頒布数は最終的に80冊程度なのですが、 技術書典5の「PHP中級者を目指す」の頒布数が150冊だったので、PHPの半分くらいは頒布できていることになります。

PHPの半分と考えてみると、我ながら凄い数値に思えてきます。

Kuinとくいなちゃんについて発信する

同人誌の宣伝も兼ねて実践したことは、主にブログとツイートです。 とくにブログを書くのは楽しくて「くいなちゃん & Kuinの歴史探訪」は、寝る間を惜しんで書きました。

www.konosumi.net

本の宣伝というよりは、まずは「くいなちゃん & Kuin」を認知してもらうことが必要です。 今まではReact.jsやPHPなどメジャーな技術の同人誌を書いてきたので、これは今までにない取り組みでした。

でも途中から書いてて純粋に楽しくなってきたので、半分は自分のために書いたようなものだと思ってます(苦笑)。

www.konosumi.net

当日について

技術書典6の当日は、売り子に高校の同級生を誘って参加しました。 本が3冊あったこともあり、サークル設営は意外と大変です。

あれやこれやと準備をしていたら、すぐに11時の開場を迎えます。

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お隣のサークル「こ05」のてきめんさんもKuin!

事前のサークルチェックで、隣のサークルさんもKuinらしいとは知っていたのですが。 まさか本当にKuinで被るとは思ってなかったので、衝撃でした。

てきめんさんとは色々お話させていただのですが、実際に制作されたKuinのシューティングゲームとその知見を共有するPDFを頒布されていたので、購入させていただきました。

読ませていただいたところ、ご多忙らしくページ数こそ少ないものの、内容は知見にあふれています。そして内容が熱くておもしろいです。 技術書典6のサークル半自動配置は、よく機能してます。

blog.techbookfest.org

当日お越しいただいた皆様への感謝を込めて

たくさんの方に足を運んでいただきまして、感謝の気持ちでいっぱいです。

VSCodeのKuin言語拡張にプルリクを送っていただいたKayrlas( @eagleutkk )さんには、ほぼ開場と同時に挨拶に来てくださいました。

kayrlas.hatenablog.com

また睡工房のさとちー( @satonayu )さんには、なんと遠路はるばる来ていただけました。Kuin界隈は、優しい方が多いです。

他にも「Write Blog Every Week」からライナス( @Linus_MK )さん、「酒がないとプログラム書けない!」からわた( @hishiwata7 )さん、#rehashfmのスマイル( @smile_0yen )さん、YYPHPの皆様などにも来ていただけました。ありがとうございます。

くいなちゃんの手元にkuinの本がある

これは個人的にもっとも衝撃的な出来事です。くいなちゃんの知人が買ってきた戦利品の中に、なんと「Kuinプログラミング入門」があります。

言語開発者の手元に自分の書いた本があるのは、とても嬉しい出来事です。

さいごに

途中の方針転換が、正解だったのかはわかりません。 ただ執筆期間の制約がある中で、頑張れたとは思ってます。

Kuinのサンプルは深掘りできましたし、最終的に印刷所への納品が192ページになろうとは、思いもしませんでした。 とりあえず言いたいのは、執筆期間に余裕が欲しいの一言に尽きます(苦笑)。

数多の苦労を乗り越えて書いた技術系同人誌、それが「Kuinプログラミング入門」です。 楽しい本になっておりますので、どうぞよろしくお願いします。

konosumi.booth.pm