ポッドキャスト駆動の技術学習と、ブログから始まり商業誌へ至る執筆によるアウトプットのふりかえり

技術書典7に向けて、「エンジニアアンチパターンNEXT」という技術系同人誌を書いてます。 自分の失敗談をアンチパターンに見立てた本で、そこから「どうすれば良かった?」を考える本です。

その中に「キャリア」をテーマとした章があるのですが、自分のエンジニアキャリアをふりかえってみて、いくつか気づいたことがありました。

ポッドキャスト駆動の技術学習

YAPCでRebuild.fmの存在を知る

もともと私は積極的に技術を習得しようとするタイプでもなく、あくまで仕事だからプログラムを書いているくらいの人間でした。 ただPerlだけは好きだったので、試しにYAPCへ参加してみようと決意したのが、私に転機をもたらします。

YAPCはYet Another Perl Conferenceの略で、Perlを軸としたITに関わるすべての人のためのカンファレンスです。 YAPCに参加した私は、登壇者や参加者を含めた周りのエンジニアの情熱の高さに、驚くことになります。 その過程で偶然小耳に挟んだのが、Rebuild.fmでした。

rebuild.fm

Rebuild.fmは歴史の長いテクノロジー系のポッドキャストで、初回配信は2013年12月のことです。 せっかくなので最初から聴いてみようと思い、初回エピソードを通勤電車の中で聴いていたのですが、あまりの楽しさに衝撃を覚えました。

初回のRebuild.fmでPerl系の話題があったことも、プラスに作用したのかと思います。

ポッドキャストで技術の楽しさを理解する

Rebuild.fmは過去のエピソードがいくつもあったので、しばらくの間は行き帰りの通勤電車でRebuild.fmを聴きながら、日々を過ごしていました。 それから少しの時を経て、私は他のテック系ポッドキャストにも足を伸ばしてみることになります。

いくつかのテック系ポッドキャストを聴いて私が感じたのは、エンジニア同士のテックトークはこんなにも興味深く、人を惹きつけるのかということです。 私に技術の楽しさを気づかせてくれたのが、テック系ポッドキャストです。

www.konosumi.net

また2018年に書いたテック系ポッドキャストを紹介する記事は300ブックマークを達成するのですが、その際に改めてテック系ポッドキャストの凄さを実感することになります。

ポッドキャスト内で話題になった技術を学習する

最初はただ聴いているだけだったのですが、せっかくだから技術力向上に結びつけようと思い、聴きながらメモをとってみることにしました。

メモした内容で気になることがあれば調査したり、ポッドキャスト内で話題になった技術書があれば読んでみたり、ときにはプログラムを書いて試します。 こうやってポッドキャストを中心に技術力を高めることが、私の新しい習慣になりました。

正直なところテック系ポッドキャストに出会ってなかったら、技術書典で本を出すようなITエンジニアにはなっていなかったと思います。 この頃に養われた技術に対する好奇心が、私がITエンジニアを続けるモチベーションの大きな原動力となっています。

執筆によるアウトプット

ポッドキャストを聴いてたらブログを書くことになった

私がいくつか購読しているポッドキャストの中のひとつに、omoiyari.fmがあります。 omoiyari.fmは、リーンやアジャイルをテーマに語るポッドキャストです。 その第22回「Trelloがあるので眠れない」が、私に別の転機をもたらします。

lean-agile.fm

「Trelloがあるので眠れない」は、カック ( id:kakku22 ) さんがゲストとして登場する回です。 カックさんと言えばブログメンタリングでも有名で、「ブログを書くまで眠れない」といったフレーズが、今でも耳に残ってます。

内容があまりにおもしろかったので、「Trelloがあるので眠れない」は内容を忘れた頃に何回か再聴していました。

私自身は過去にブログを開設したことはあったものの、ほぼすべてが三日坊主で終わった過去があります。 ただ何回目かの再聴のある日、ふと同じことをやってみようと思い立ちました。 夏の暑さと酔った酒の勢いで、ブログをはじめてみることにしたのが2017年のある夏の日のことです。

ブログを書き続けることで、少しずつ執筆に慣れていく

ブログを書き始めた私は、カックさんが自らにノルマを課していたのと同じように、ブログを書くのにノルマを設定することにしました。 現在は週に1記事のペースですが、ポッドキャスト内でカックさんは「最初の頃は週に3記事を書いてた」と語っています。

さてブログを定期的に書いていた私ですが、そうすると少しずつ執筆に慣れていく自分に気づきます。 最初は誰からもアクセスされなかったブログですが、書き続けることでいくつかの記事が「はてなブックマーク」のテクノロジーで人気エントリー入りしたことも、自信へとつながりました。

ブログ執筆から技術書典へ

私が技術書典の存在をはじめて知ったのは、技術書典3です。 残念ながら台風でその日の一般参加を諦めたのですが、「ブログが書けるのであれば本も書けるのでは?」と思い立ち、次の技術書典4へのサークル参加を決意します。

ブログを通じて執筆に少しずつ慣れはじめていたので、自分の力を試してみたいという気持ちもありました。

ただ技術書典へのサークル参加は、勇気が必要でした。 マサカリがたくさん飛んできたらどうしようとか、本当に本を完成させることができるだろうか・・・などの、さまざまな不安が頭をよぎります。 散々迷った結果、応募〆切のギリギリに申し込みをしたのが、2018年の1月のことです。

なお実際に参加した感想ですが、不安は杞憂に終わりました。 技術書典4の当日はとても平和で、楽しい一日だったことを覚えています。

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技術書典から商業誌へ

技術書典5の「PHP中級者を目指す」が編集者の目に止まり、商業化されることとなりました。 その結果できあがったのが、レベルアップPHPです。

レベルアップPHP ?言語を理解して中級者へ? (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

レベルアップPHP ?言語を理解して中級者へ? (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

商業誌の執筆にはそれなりの時間を費やしたのですが、ブログから始まった執筆キャリアのすべてを詰め込もうくらいの気持ちで書きました。 性格が弱気なので書名でエゴサーチはしないのですが、無事に受け入れられたようで良かったです。

さいごに

今までを振り返ってみると、技術の楽しさを知るきっかけも、ブログを始めることになるきっかけも、テック系ポッドキャストにあることが分かりました。

テック系ポッドキャストを聴いてる際に、気になった内容があればメモして深堀りして学習していくスタイルは、わりとオススメです。 そして学習した内容をまとめて、ぜひブログに書いてみませんか?

お知らせ

技術書典7では「Node.js中級者を目指す」と「エンジニアアンチパターンNEXT」を頒布します。 早く印刷所に入稿して楽になりたい!

techbookfest.org