#セイチョウジャーニー Advent Calendar 2018の10日目の記事です。前日の記事はこまどさんでした。
私は、ラリー・ウォールの名言、プログラマの三大美徳に代表されるような「怠惰」な人間です。なお、三大美徳の怠惰は、プログラマは面倒くさがりなので「面倒な作業をコンピューターに任せる」という意味です。
・・・というわけで、完全に出オチでプログラマの三大美徳とは関係ないのですが、私はゲームと読書が大好きです。
ずっと遊んでいられるのであればゲームをやっていたいし、ずっと小説を読んで良いのであれば、小説を読んでいたいです。言ってしまえば、意識低い系です。
その一方で、成長は必要です。技術書典5で頒布された「セイチョウ・ジャーニー」は、まさに成長に特化した本です。
今も遊んでいたい気持ちは変わらないのですが、ITエンジニアやプログラマである以上は、成長を意識する瞬間があります。そこで考えました。
強制力という仕組みに対する考察
やる気が起きない場合、当然ですが重い腰をあげないと何もできません。そこで、ある種の強制力が必要になってきます。
lintツールに学ぶ強制力
lintは、プログラムをチェックするためのツールです。たとえば、プログラムがコーディング規約に準拠しているかを検査したいときなどに、用いられます。
lintは単体で使われることもありますが、最近はCI(継続的インテグレーション)と組み合わせて使われることも増えました。その場合、プログラマは問答無用で、コーディング規約に準拠する事を要求されます。
この話で何が重要なのかと申しますと、「やる気がなくても、制約を課されるとやらざるを得なくなる」という点です。
ブログを書かないとSlackで通知される
write-blog-every-weekは、私も所属している「週1でブログを更新するSlackグループ」です。このグループは、ブログを書くことの習慣化を目指しています。
(注釈:write-blog-every-weekは人数の急増につき、一時的に新規入会を休止しています)
write-blog-every-weekには、ひとつ大きな特徴があります。ブログを書かないまま放置していると、Slackで自動的に通知されてしまうのです。
@channel まだブログを書けていないユーザーがいます! ~中略~ ●●さん 残り1記事 ●●さん 残り1記事 ...
これも、lintツールと同じくらいの威力を発揮します。「ブログを書かなければいけない状況になれば、重い腰をあげて書くようになる」のです。
最初は強制力を感じても、慣れれば習慣化する
今までの話の共通点は、強制力です。制約(ルール)を自分に課すと、やらなければいけない状況になります。
強制されることは、最初は辛いです。ただ、「やり続けていると慣れてくる瞬間」があります。ここが個人的にポイントだと思ってます。
たとえモチベーションが下がっていたとしても、続けていれば習慣化します。そして、少しずつ苦ではなくなってきます。
制約(ルール)の先にあるセイチョウ
私のような、ずっとゲームで遊んでいたい意識低い人間では、制約(ルール)の付与は効果を発揮します。
- ブログを毎週書かなければならない
- Feedlyに溜まった技術ブログのRSSフィードを毎朝解消しなければならない
- 半年に1回以上は、勉強会で登壇しなければならない
- ...etc
モチベーションは乱高下があるため、モチベーションに依存しているとなかなか続きません(実体験です)。一方、ルールや制約は、モチベーションに関係なく襲いかかってきます。
ただし、ルールが多すぎると破綻します。1つや2つの、少ないルールから始めることをオススメします。
自然に成長できる仕組みづくりを目指す
今までの話を整理すると、「成長するために必要なのはルール(制約)ではないか」と要約できます。
エンジニアブログのRSSフィードも、購読数を増やしすぎた結果、最初は量が多く見るだけでも大変でした。でも、最近は少しずつ慣れてきました。そして慣れてくると、自然にこなせるようになってきます。
ちなみに、エンジニアブログのRSSフィードについては、ブログを始めたての1年前に書きました。
余談ですが、企業系のエンジニアブログがオススメな理由は、質が比較的高いことです。社内精査を経ているから、会社を代表して書いているから・・・などの理由が挙げられます。
さいごに
私の目指すセイチョウは、「やる気を出さなくても、自然に成長できる体制づくり」です。
- ルール(制約)を付与してみる
- 大変だけど、やらなければならない状況に追い込む
- やり続けることで、少しずつ慣れてくる
- 慣れたことによって、自然と成長できる基盤ができている
ルール(制約)の付与という、最初の1歩こそ必要です。しかし、後は続けているうちに少しずつ最適化されていきます。
自然にこなせる習慣さえ身に付いてしまえば、そこに意識低い系も高い系も関係ありません。そしてルールをクリアした週のご褒美は、もちろんゲームです!