技術書典で技術同人誌を書いて良かったこと - メリットや反響を振り返る

この記事は「技術同人誌 Advent Calendar 2018」の2日目です。

私は「このすみ」と申します。技術同人誌を書き始めたのは、今年(2018年)の1月からです。迷いに迷った結果、技術書典4のサークル参加申し込みを〆切の前日に決断しました。

技術的なネタは、しっかり書かないとマサカリも怖いですし、本を1冊書ききることができるのかという不安もありました。しかしながら、技術同人誌を頒布するという選択をして、今ではとても良かったと思っています。

なぜ頒布して良かったのかと申しますと、本に対する反響や、その結果をバネとして新たな行動や一歩を踏み出すことできたからです。

今回は、技術同人誌を書く過程よりも、書いた結果のその後について書いていきます。

目次

技術書典4と技術書典5で頒布した本について

2018年は、 全部で3冊の本を頒布しました。

  1. 技術書典4:Firebase Realtime Database と React.js で始めるリアルタイム アプリケーション入門
  2. 技術書典5:PHP中級者を目指す 〜言語を使いこなすための本〜
  3. 技術書典5:エンジニアアンチパターン 〜失敗に学ぶエンジニアリング〜

本はすべて、BOOTHの「このすみ堂」に電子書籍版があります。技術書典に参加できなかった方も、購入することができます(宣伝)。

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ブログや勉強会の登壇ネタとして活用する

技術書典4での頒布経験を知見として、「React x ビアバッシュ 初心者勉強会 in秋葉原」で登壇しました。

「React未経験だった私が、技術書典4で React本を出すに至るまで」というタイトルで、ReactとFirebaseを組み合わせた本を出すに至るまでの過程を発表しました。

speakerdeck.com

技術同人誌に書く内容は、ダイジェスト形式でまとめるだけでも、登壇向けの発表資料になります。「Firebase Realtime Database と React.js で始めるリアルタイム アプリケーション入門」で言えば、初心者向けの「React.js」「Realtime Database」がネタ候補です。

このように、ただ同人誌を書くだけで終わらせず、その後のブログや勉強会に繋げることは有用なんだなぁということを学びました。

言語コミュニティとの連携

技術書典5の「PHP中級者を目指す 〜言語を使いこなすための本〜」は、執筆こそ1人で黙々と頑張りましたが、コミュニティとの連携によってモチベーションを保ちました。

YYPHP」の皆様には、とてもお世話になりました。

  • 言語コミュニティに参加し、本の需要を事前に確認できた
  • コミュニティ内の「買いたい!」「興味がある!」という声によって、頑張って書こうというモチベーションが維持できた
  • 実際にYYPHPコミュニティの方も、何名か技術書典5のブースに足を運んでくださいました

執筆している間のみならず、その後の展開もあります。「YYPHP推薦図書」への任命や、主催のSuinさんから「脱PHP初心者におすすめの技術書」としてオススメしてもらったのは、かなり嬉しいです。

ちなみに、YYPHPで「PHP中級者を目指す」を書いてます宣言をするかどうかは、当初はとても迷いました。中級者向けと銘打つ本なので、それなりの知識が載ってないとならないからです。それでも共有してみようと思ったのは、後述しますが洋書にまで手を伸ばして知見を広げる努力をしていたからです。

執筆に向けた勉強による技術力向上の実感

「PHP中級者を目指す」の執筆にあたり、色々な文献を読みました。国内では例が少ない、PHP中級者向けの本です。洋書も参考文献として利用しました。

主要な参考文献は、以下の3冊です。

何が言いたいのかと申しますと、技術書を書こうとすると、勉強はどうしても必要になってきます。そして、参考文献を読み漁ることによる知識の向上は、効果が高いです。

とくに、覚えた知識を噛み砕いて本に落とし込んでいるため、一度覚えたら知識の定着率が高いです。勉強の成果は実際のプロダクトコードにも反映しました。

ビブリオバトルで書いた本が紹介される

ビブリオバトルとは、本の紹介ゲームです。DevLOVEの「来たれ!ビブリ王!! 〜ビブリオバトル2018 秋〜」に、技術書典5で頒布したエンジニアアンチパターンが登場しました。

詳細は、たかくさんの記事に書いてあります。

half-moon0419.hatenablog.com

技術系コミュニティのビブリオバトルで、自分の書いた本がプレゼンされるのは、とても貴重な体験でした。何が嬉しいかと申しますと、「エンジニアアンチパターン」が他の人に紹介したいと思えるほど心に響いてくれたことです。

たかくさん、ありがとうございます。

ポッドキャストでの反響

2つのポッドキャストで、取り上げていただきました。

「rehashfm」さんは、何回かブログで紹介したことがありまして、何かとご縁があります。当日は、スマイルさんがご挨拶に来てくださいました。

「おやかたam」さんには、エンジニアアンチパターンを取り上げていただきました。そして、ここから更に発展することになります。

コミケに向けたワンストップ見積もり本への発展

エンジニアアンチパターンには、工数の見積もりに失敗したという章あります。おやかたamでは、主に見積もりの章が話題に上がりました。

おやかたam内でも、やはり見積もりは難しいという結論に至ります。そこで、見積もりの知見を集めてみようという話になりました。それによって生まれようとしているのが「ワンストップ見積もり本」です。

www.konosumi.net

技術書典5で頒布したエンジニアアンチパターンをきっかけにして、10名を超える著者による見積もり本へと派生します。これに関しては、発起人である「おやかた」さんの行動力の賜物だと思います。

Amazonに著者としてデビューを果たす

AmazonのKDPと呼ばれる自己出版の仕組みを利用し、Kindleでも本書が販売されています。自分の本がAmazonでも販売されるのは、やっぱり嬉しいです。

とくに、Amazonに自分専用の著者ページができるとテンションが上がります。

KDPでの自己出版は、意外と簡単です。その過程は、以下の記事にまとめてあります。途中で、「米国の税率が~~」の選択を迷いますが、それ以外は思ったよりもすんなりでした。

www.konosumi.net

さいごに

色々と書きましたが、本当に色々ありました。大きく分けると、技術書を書いたことによる反響は以下に大別されます。

  1. 内的な変化:本を書ききったことによる自信や、技術力の向上
  2. 話のネタとして:勉強会の登壇ネタとしての活用や、技術コミュニティとの交流のきっかけに
  3. 読者の広がり:ビブリオバトルでの紹介、ポッドキャストでの言及、見積もり本への発展

「技術書を書くのは良いことだらけ!」・・・と言いたいところですが、技術書を書き上げるのは大変です(〆切が怖い)。疲れているときは、ビールをエネルギーにしてまで、無理矢理に執筆しました(苦笑)。その話はまた、どこか別の機会にでも。

技術同人誌 Advent Calendar 2018」の3日目は、ひろ亭の長村ひろさんです。