20代、30代、40代・・・キャリアに悩む人に送る - キャリアデザイン入門

大久保幸夫さんのキャリアデザイン入門を読みました。

キャリアデザイン入門[II]専門力編 第2版 (日経文庫)

キャリアデザイン入門[II]専門力編 第2版 (日経文庫)

キャリアデザイン入門[I]基礎力編 第2版 (日経文庫)

キャリアデザイン入門[I]基礎力編 第2版 (日経文庫)

本書の特徴は、年代別にキャリアデザインを考えているのと、大きくキャリアを「筏下り」と「山登り」に大別していることです。

感想を綴っていきます。

目次

高校生から就職まで

進路や就職先を最初に意識するのは、やはり高校生の頃が多いです。今は大学に進学する人の割合が増えてますが、どの大学・どの学部にするのかで進路は変わってきます。

  • 医学部に進むということは、医師を目指すということである
  • 法学部に進むということは、弁護士などの法の道を目指すということである

ただし、ほとんどの大学生や高校生は、明示的になりたい職業を抱いているわけではありません。就職活動の段階で、はじめて色々な業界を意識することが多いです。

就職において重要なことは、自分が好きなことや、興味を分析してみることです。

  • 人の笑顔が見たいから、人と接する接客業に就きたい
  • 科学の道を深めたいから、大学院に進んで研究者になりたい

まだ実際に働いたことがない段階で、正しい会社(職業)を選択するのは、はっきり言って難しいです。本書では、多少あらっぽく聞こえるかもしれまんが、最初に就く職種が何であるかは、それほど大事ではないと説いています。

基礎力をつけるための筏下り

本書では、20代から30代半ばまでのビジネスマンライフを、筏下りと位置付けています。筏下りとは、とにかく目の前の仕事を一生懸命やることで、ビジネスマンとしての基礎力をつける時期のことです。

この基礎力は、どの職種・業界を問わず役に立つ知識です。

  • 対人能力
    • 親和力、協働力、統率力
  • 対自己能力
    • 感情制御力、自信創出力、行動持続力
  • 対課題能力
    • 課題発見力、計画立案力、実践力
  • 処理力・思考力
  • 仕事に向かう態度

対人能力

対人能力は、いわゆるコミュニケーション能力です。顧客との折衝や、後輩指導、上司との報連相など、社内外を問わない力になります。

これは、将来的にリーダーシップを発揮するポジションについた際の下地にもなります。

対自己能力

対自己能力は、いかに自分を律することができるかに代表されます。モチベーションの創出や、学習サイクルの確立など、自己を高めるための能力としても重要です。

対課題能力

モノがあふれている昨今では、対課題能力は重要です。新しい課題を見つけて、それを解決しなければ、今は単純にモノが売れるような時代ではありません。

とくに情報収集力は重要です。情報をもっていない状態は、新たな課題やアイデアが浮かぶこともありません。

処理力・思考力

処理力や思考力は、仕事を遂行しながらでも高めることができそうです。「いかに仕事を効率よくこなすか?」「昨日の仕事でどのような学びを得たのかを考える」・・・色々と工夫の余地はありそうです。

仕事に向かう態度

人生の多くの時間を仕事で過ごすことになりますので、仕事に取り組む態度は非常に重要です。

「楽しく働く」「本気で働く」「業界や環境の変化を楽しむ」・・・物事は、なんであっても捉え方次第で見方が変わってきます。なんとなくで働くのは、勿体ないです。

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プロフェッショナルを目指す山登りの30代と40代

30代半ばまでの筏下りでは、どの職種、どの会社でも通用するような基礎力を重視してきました。

しかし、30代も半ばを過ぎれば、もう基礎力は十分に見についているはずです。本書では、それ以降のキャリアを山登りと定義しています。

分かりやすいプロで言いますと、大リーグのイチロー選手などに代表されます。彼は毎日のルーティーンやカレーを食べるなど、自分のスタイルを確立しています。

私たちのような普通のビジネスマンであったとしても、それは同じです。

  • 経営のプロを目指すために、経営学も学びながらキャリアアップを目指す
  • 新規事業や新たな原石を発掘するようなプロデューサーを目指す
  • 人事部で働いてきた知識も活用しつつ、プロのキャリアコンサルタントを目指す

懸命に働いていれば、ビジネスマンとしての力が自然に伸びていく時期は終わってしまいました。逆に言えば、下地は十分に整っている状態です。

30代も半ばを過ぎれば、道を決めてそれに邁進したほうが成長の効率は高いです。

プロを目指すための専門知識と専門技術を磨く

専門知識

専門知識を磨く方法としては、真っ先に読書が紹介されています。最初はその分野の入門書を読み、そこから派生しながら、参考文献などにも幅を広げていきます。

他にもセミナー、社会人大学院、知識の体系化とアウトプットなど、さまざまな工夫の余地があります。

専門技術

専門技術を磨く方法としては、自分の目指す領域のプロを観察し、真似てみることです。師弟関係などが築けると、より理想的です。

まずは技術を真似て、そこからアレンジを加えます。最終的には、オンリーワンの自分だけの技術を目指します。

山登りを終えた50代

人生も50代を迎えると、何らかの山には登っている状態です。ここでは、老後を見据えたキャリアが必要になってきます。

後世に技術を伝える、周辺の業界に足を伸ばしてみるなど、今のキャリアを活かした選択肢があがってきます。

さいごに

まずは懸命に働いて、仕事を知り、基礎力を付けます。その下地や経験を基に、どの道のプロに進むのかを決断し、それぞれの道を歩んでいきます。

本書を読んでいて思ったのは、キャリアを考えると一般的には昇進を思い浮かべますが、それが正解とは限らないことです。

ただ、まだキャリアが描けていないときに昇進したのであれば、それをチャンスを捉える考え方もあります。リーダーシップや、経営学の道を目指すと志してみるのです。

ものすごい本ではないですが、地道に頑張った上でそれぞれの道を歩むことの重要性を説いた、地に足の着いた本です。

キャリアデザインのヒントもたくさんありますので、読んでみてはいかがでしょうか?

キャリアデザイン入門[II]専門力編 第2版 (日経文庫)

キャリアデザイン入門[II]専門力編 第2版 (日経文庫)

キャリアデザイン入門[I]基礎力編 第2版 (日経文庫)

キャリアデザイン入門[I]基礎力編 第2版 (日経文庫)