UXデザインのプロセスが理解されるためには、実践が必要! Automagic Podcast #223

Automagic Podcastの「#223 Q&A UXデザインが理解されない」の回を聴きました。

https://automagic.fm/post/176713006230/qa-uxdesign
automagic.fm

私は、Automagic Podcastをよく聴いており、いつもお世話になっております。

今回は、ユーザーからの質問に答えるという回でしたが、普段のポッドキャストでディスカッションされている内容が、要約されて詰まっているように感じました!

興味深い話でしたので、自分なりに噛み砕きながらまとめてみます。

目次

問題点

まずは、ポッドキャスト内で挙げられていた問題点です。

  1. UXデザインが理解されない
  2. デザイナーの存在価値を認めてもらえない

「これら二つは、イコールで繋がるものなのでしょうか」というのが質問の内容です。

理解される前に、まずやってみる

「UXデザインが理解されないから、存在価値を認めてもらえない」という主張は、一見すると筋が通っているように感じられます。

  • 新しいデザインプロセスを実践しようと思っても、承認が降りない
  • 理想的なデザインプロセスをやってみたいが、説明しても理解されない

おそらく、様々な苦悩があった末に、たどり着いた質問なのではないかと思います。これに対するポッドキャスト内での答えは、単純で明快です。

「理解される前に、まずやってみる」

承認を得るために考える時間があったら、それよりも実践してみましょう。机上の空論より何よりも、結果がモノを言うのです。

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実際に何をすれば良いのか?

3つの手順が、例として挙げられています。

1. ユーザーのニーズを突き詰めたデザイン

デザイナーが制作して体現したデザインを、実際に使うのはユーザーです。最も大事なのは、デザインに対する自分の考えではなく、ユーザーの声なのです。

ユーザーニーズ、これ一本だけを考えて、デザインを検討してみましょう。

ユーザーのニーズを知る方法

ユーザーのニーズを知るために、最も手っ取り早い方法は、実際にユーザーに聞いてみることです。

  • 実際のユーザの人たちへ、インタビューをする
  • 定量的な調査などによって、仮説を生み出してみる

作るべきは、ただ単に自分の求めるデザインではありません。利用者の声を駆動に、根拠のあるデザインを作るのです。

調査に基づいたデザインであれば、デザインに対して理論や数字が生まれます。そうすれば、デザインの説得力も増し、承認を得られるようにもなってくるのです。

2. 作ったデザインをテストする

デザインは、作りっぱなしではいけません。本当に使いやすいデザインになっているかどうか、テストし、検証してみましょう。

世の中には、沢山のプロトタイピングツールがあります。スマートフォンが一台あれば、プロトタイピングツールを起動し、すぐにもユーザーテストを実施できる環境が整っています。

marvelapp.com

prottapp.com

もちろん、ユーザーテストの結果を基にして、デザインはブラッシュアップしていきます。ユーザーと一緒に考えたデザインであれば、ユーザーが使いやすいものになっているはずです。

「これが、ユーザーテストの結果を基にしたデザインです」と、堂々と言えるようになりましょう。そうすれば、デザインの説得力もさらに増すことでしょう。

3. 仲間と一緒に作る

周りに、協力してくれそうな仲間がいるならば、ぜひ二人以上で作ってみましょう。複数人で制作をしたり、チームを組んでいると、成果物に対して根拠や説明責任を求められます。

さらに言えば、自分のやりたいUXデザインというものを、チームとして共有しながら制作する事で、周りに体感して貰いつつ伝えることができるのです。

  • 言葉で説明するよりも、デザインを触ってもらった方が早いです。
  • デザインプロセスを描くよりも、実践の過程で体感してもらった方が理解されます。

ぜひ、周りを巻き込む努力をしてみましょう。

私が実際に体感した、ユーザーのニーズを基にした開発事例

私はシステムエンジニアなんですが、とある有名なUXエンジニアの方と一緒に、お仕事をさせてもらった事があります。

その時のデザイン制作のフローには、衝撃を受けました。簡単ではありますが、概要を共有します。

感情の分析のためのワークショップ

UXデザイナーがアサインされ、まず最初に行なった事は「このサービスを通じてユーザーにどのような感情を与えたいのか?」という、感情分析のためのワークショップでした。

その後は、アプリケーションの骨組みやフローを、ユーザーに与えたい感情を基にして組み替えていきます。具体的には「決済という機能(画面)では、安心感を与えることが重要」といった内容です。

ワークショップを通じて洗い出した、必要な機能や感情分析を基にして、アプリケーションのプロトタイプを作成していきます。

ユーザテストは、繰り返し、複数回行なう

その後は、実際にユーザーに使ってもらい、プロトタイプを改善します。これを複数回繰り返す事で、デザインはブラッシュアップされていきます。

ちなみに、ユーザテストは最低でも10人以上はやりたいと言ってました。

特に興味深かったのは、ユーザーテストを、許可を得た上で録画していたところです。後でじっくり再確認することによって、実際にアプリケーションを使っている時のユーザーの操作や、指の動きに至るまで、じっくり腰を据えて再確認することができます。

プロトタイプが固まってからデザインを作る

最終的な完成版のデザインは、プロトタイプが固まってから制作を開始します。

実際に納品されたデザインは、数多くのユーザーテストを経て、ブラッシュアップされたデザインです。凄いと言うか、無駄がなく洗練されてました。

特に凄いなと感じたのは、全てのデザイン一つ一つに意味があるところです。

UIボタンの置く場所ひとつとっても、質問をしたら「右にボタンを置いても、一回もクリックされなかったから、左に配置しました」といった答えが返ってきます。

「ああ、これこそがユーザー目線を基にしたデザインなんだな!」と、身にしみて実感した今日この頃です。

さいごに

繰り返しになりますが、理解を求めるよりも、まずやってみましょう。

実際にやってみると、頭で思い描いていた理想と、現実とのギャップに悩まされることでしょう。そこで初めて、書籍や手法の勉強だけでは得られない、実践的な知識が得られるのです。

実践をしていけば、結果を基にした評価によって、デザインの価値やデザイナーに対する評価も、また変わってくることでしょう。

我々に必要なのは、究極的に言ってしまえば、まずはやってみようという気持ちだけなのです。