このすみノート

Webエンジニアが技術や趣味を書くブログです。

2019年のテック系ポッドキャスト - フロントエンド・モバイル・WEB・インフラ・アジャイルなど

最近は忙しく、テック系ポッドキャストをあまり聴けていない日々が続いていたのですが、また聴き始めることにしました。

ただ、以前書いた「2017年とテック系Podcast(ポッドキャスト)を、紹介しつつ振り返る」という記事から、すでに1年以上が経過しています。

www.konosumi.net

最近のポッドキャストはまったくわからない状況だったので、新たに購読するポッドキャストを再検討することにしました。

テック系ポッドキャストの探し方

テック系ポッドキャストの購読では、長らく@suginoyさんの「日本語Tech系Podcastいろいろ」という記事に、お世話になってきました。

qiita.com

Podcast Freaks

2019年になった現在では、「Podcast Freaks」というテック系ポッドキャストのまとめサイトが参考になります。

podcastfreaks.com

なんと150を超えるポッドキャストが、「Podcast Freaks」に登録されています。 ちなみに、最初は網羅的にまとめてみようと思ったのですが、途中で力尽きて挫折しました。

さすがに全部を紹介するのは難しいため、最近更新されたポッドキャストを中心に、かつ私が気になったポッドキャストの中から時間の許す範囲内でご紹介します。

テック系ポッドキャストの紹介

アジャイルラジオ

アジャイルラジオは、アジャイル開発に関するありとあらゆる情報を取り上げる番組です。毎回、アジャイルにまつわる様々なテーマを掘り下げ、できる限り語り尽くします。

最新回は「アジャイルジャパン 2019 大阪サテライトについて」です。

テストラジオ

テストエンジニア向けのイベント、ソフトウェアテストのやり方、ソフトウェアテストに関することを語っていきます。

ソフトウェアテストやQA関連のポッドキャストです。 特筆すべきは配信回数の多さです。 最新回は「第112回テストラジオ QAとして一番嬉しい瞬間と辛い瞬間、Crab inkというサークルについて」で、すでに100回を超えているのがすごい!

Misreading Chat

会社員プログラマの森田と向井がコンピュータサイエンス周辺の論文を雑に読んで感心する Podcast です。就業後に会議室からこっそりお送りします。

コンピュータサイエンスを中心としたポッドキャストです。 パーソナリティのHajime Moritaさんは、Rebuild.fmに数多く出演していることでもおなじみです。

rebuild.fm

engineer meeting podcast

30代のウェブエンジニアが何か喋ってたら誰かの役に立つんじゃないかと思ってはじめたPodcast。

「engineer meeting podcast」は、一度配信を休止したときに購読をやめた記憶があるのですが、今みたら配信が再開されてました。 雑談のノリではじまったポッドキャストにもかかわらず、話が深くておもしろかった記憶があります。

dex.fm

A podcast for Android developers

Androidアプリ開発系のポッドキャストで、パーソナリティは@hydrakecatさんと、@hotchemiさんです。 私が@hotchemiさんとはじめて会ったのは、意外にもAndroidではなく、iOSDCのReactNativeの登壇だった気がします。

w2o.fm

w2o.fm は、人生これからな若手エンジニアと、エンジニア定年年齢を大幅に超えたおっさんエンジニアがキャリアやテックについてあれこれ話すPodcastです。

「56. 理想と現実とアーキテクチャ」のようなアーキテクチャを語るテック回もあれば、そうではない「51. 英語で見るアニメ」のような回もあり、絶妙なバランスがおもしろそうです。

人生fm

人生fmはきりみんちゃんの知り合いにゲストとして出演してもらい、主に生い立ちやエンジニアになった経緯、今後の人生について思っていることなどを自由に語ってもらうポッドキャストです。

エンジニアリングそのものというよりは、エンジニアのゲストを呼び、生い立ちや人生・キャリアを中心に語るポッドキャストです。 きりみんちゃんも有名です。

kirimin-chan.site

Researchat.fm

Researchat.fmは、バイオロジーの研究者3人がアツいと感じていることを自由に話すポッドキャスト番組です。

私が聴いても理解できない内容かもしれませんが、「イグノーベル賞(2019)の授賞式に参加してみての感想」「タンパク質の人工進化」「DNAに大容量のデジタルデータを書き込む技術を開発したベンチャーとその周辺技術」・・・などなど。

気になる話題がとても多いです。

UIT_INSIDE

LINE UIT室の開発者による「最新のフロントエンド」をキャッチアップできる Podcast

LINEのフロントエンド系のポッドキャストです。 最新回は「ep.24 Firebase for Indies Web-App Developers」です。

Tech系フリーランスが選ぶ最近の気になるトピックス(テクフリ)

この番組は、フリーランスのエンジニアであるSが、最近気になった記事やニュースをサクッと短く紹介していく番組です。技術ネタだけではなく、フリーランスという立場から見た、働き方やビジネスモデル、マネタイズの話などを取り上げていきます。

私がS(エス)さんを知ったのは、「春のポッドキャストまつり2019」です。 S(エス)さんは他のポッドキャストでも、いくつかゲスト出演されていらっしゃいます。

podcast-festival.firebaseapp.com

mozaic.fm

next generation web podcast by @Jxck

WEB系のポッドキャスト。 フロントエンドエンジニアであれば、「Monthly Web」は聴いておいたほうが良いです。

Chrome / Firefox / Safari / Edge / WHATWG / W3C / TC39 / IETF・・・をはじめとする、最新の動向をチェックできます。

プログラム雑談

プログラム雑談はkarino2が、主にプログラムに関わる事について、雑談するpodcastです。たまにプログラムと関係ない近況とかも話します。

karino2さんは、Androidを支える技術の執筆でおなじみです。

Androidを支える技術〈I〉──60fpsを達成するモダンなGUIシステム (WEB+DB PRESS plus)

Androidを支える技術〈I〉──60fpsを達成するモダンなGUIシステム (WEB+DB PRESS plus)

Androidを支える技術〈II〉──真のマルチタスクに挑んだモバイルOSの心臓部 (WEB+DB PRESS plus)

Androidを支える技術〈II〉──真のマルチタスクに挑んだモバイルOSの心臓部 (WEB+DB PRESS plus)

regonn&curry.fm

regonnとcurrypurinがデータサイエンス・機械学習(主にKaggle)について話します。新しい働き方や量子コンピュータ、VR等寄り道もしていきます。

データサイエンス・機械学習を中心とするポッドキャストです。 すでに50回以上配信されてますので、過去回から聴くのも楽しいかもしれません。

立川の環境音

yatteiki.fmの@soramugiさんによるポッドキャスト。 テック系とは少し毛色が異なりますが、収録内容は環境音です。

立川愛がとても良いです。 余談ですが、最近「ゲームセンターを楽しむ技術の合同誌」という本の打ち上げで、立川に行きました。 立川(西国立)のゲームセンターは熱かったです。

booth.pm

aozora.fm

aozora.fmは仕事や趣味の楽しさを共有するpodcastです。

主にエンジニアを中心としたゲストで、仕事と趣味について語らうポッドキャストです。 パーソナリティの@FORTEgp05さんは技術書典7にも出展されており、技術書典7のサークル読み上げ回でもお世話になりました。

fortegp05.booth.pm

Cast for Fun

ただ楽しく、プログラミング界隈の話をするPodcast

プログラミングそのものというよりは、仕事や開発全般をテーマにしている印象があります。

春のポッドキャストまつり2019でもご紹介した、S(エス)さんもご出演されてました。

cast-for.fun

Rebuild

ウェブ開発、プログラミング、モバイル、ガジェットなどにフォーカスしたテクノロジー系ポッドキャストです。

テック系ポッドキャストでは、説明不要レベルの知名度の高さを誇ります。 エンジニア界隈で、テック系ポッドキャストが流行るきっかけとなったポッドキャストでもあります。

Automagic Podcast

Webやアプリのデザインの仕事に携わる長谷川恭久が、今活躍していらっしゃるプロの方を招いていろいろな話をしています。

デザイン寄りの話題も多いですが、エンジニアであっても聴く価値は高いです。 ものごとの本質に迫るような、深い視点で話が進行するのが好きです。

Tsundokanai Radio

アンチ積ん読!ふぁらお加藤が技術書を読んでその説明をゲストにするというポッドキャストです。 ご意見、ご感想、この本を読むべきだ!などは #dokanai でツイートお願いします。

技術書の積ん読解消をテーマとしたポッドキャストのようです。 ポッドキャストの配信タイトルが、毎回「vs(スペース)書名」になっており、こだわりが感じられてとても良いです。

Railsdm Podcast

Podcast by Rails Developers Meetup

Railsdmは「Rails Developers Meetup」の略称です。

Rails導入企業・Rails開発者が集まり、Railsコミュニティの活性化と技術交流を目的とした勉強会です。 Ruby on Railsを利用する現場でどのような個別の問題に取り組んでいるのか。 第一線で活躍する開発者から技術的知見を聞き、Railsをより上手く活用していくためのイベントを行ってまいります。

railsdm.github.io

しがないラジオ

SIerのSEからWEB系エンジニアに転職したんだが楽しくて仕方がないラジオ

「#しがないラジオmeetup」は、すでに3回の開催実績があります。 ゲストも、さまざまな方が登場します。 たとえば「【ゲスト: norikatsu_k】楽しいパン屋のCTOが語る、炎上しない受託開発チームの作り方」回は、そもそも「パン屋のCTOとは何か?」という点から興味深かったです。

shiganai.connpass.com

shiganai.org

Fukabori.fm

技術を深掘りして楽しむPodcastです。

テック系ポッドキャストの中でひとつだけ選ぶとしたら、私ならFukabori.fmを選ぶかもしれません。 ゲストによってトークテーマが変わりますが、インフラ関連と、組織・アジャイル系の話題が多めの印象です。

とくに「20. 技術力をいかに評価するか?インターンシップにおける採用・戦略とは?」は良いです。 いつも聴いてて思いますが、深堀りの仕方がうまくて本当に興味深いです。

fukabori.fm

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PHPの現場

PHPの現場にいる人と話すポッドキャストです。

最新回は「31. YYPHP の現場」です。 新たな現場に「DDD」を広げるために取り組んだことや、関数・クラス名・変数名などを日本語にしてPHPを書いたらわかりやすかった話、Qiitaの活用・・・など。

php-genba.shin1x1.com

hbSAKABA

hbSAKABAは、株式会社 ハートビーツのメンバーが社内/社外のゲストを囲んで技術ネタを肴にワイワイするPodcastです。

ゲストが豪華です。 「Do You PHP?」の@shimookaさんだったり、RDBで有名な@soudai1025さんだったりします。

(dosync radio)

日本語でClojureの最新情報について話すPodcastです。

Clojureに特化したポッドキャストです。

omoiyari.fm (lean-agile podcast)

リーン / アジャイルが好きな よこみち(@ykmc09_dev) と みうら(@miuranobuak) が、それらについて思いやりを持って語ったり語らなかったりする podcast です。

「omoiyari.fm」は、私がアジャイルに興味を持つきっかけを作ったポッドキャストです。 初回配信は2016年ですが、不定期ながら現在も配信が継続されております。 オススメのポッドキャストです。

成し遂げたいam

自分が成し遂げたいと思っていることを探求するラジオ

自分が成し遂げたいことを見直すきっかけとしても、参考になりそうです。

第13回のゲストは、エンジニアリング組織論への招待でもおなじみの@hiroki_daichiさん。

anchor.fm

ajitofm

技術・ガジェット・エンジニアリング・組織などに関するポッドキャストです。

配信が第50回を超えました。 TDDでおなじみの@t_wadaさんが登場するなど、ajitofmはゲストも豪華です。

きのこるエフエム / kinokoru.fm

「シニアエンジニアが生存戦略を考える上で、障害や不安の元となる情報格差をなくし、日本の情報産業の発展に貢献する。」ことを目的にバックグラウンドの異なるtreby(Rubyist / Management希望)とbanjun(iOS Developer / Specialist希望)の二人のパーソナリティがワイワイ話します。

生存戦略系。 最新回の「as6. インターネット老人会 (ゲスト: @mzp)」が気になります。

まだ聴けてないのですが、asはafter shoはの略だと推測します。 本編では真面目な話をして、after showで「as5. ラブライブの良さ (ゲスト: @ota42y)」のように自由なテーマでトークする、Rebuildスタイルが採用されています。

rehash.fm

rehash.fm はインターネットと酒をこよなく愛する @smile_0yen と釣りとアニメに人生を懸ける @azihsoyn の2人のエンジニアが最近気になっている技術情報などをお送りするまったり系Tech Podcastです。

VR・ARなどのXR系をはじめとする、新しめのテック系の話題がとくに好きです。 聴いてるとワクワクします。

アニメ好きな方にもオススメで、季節の変わり目にはふそやん(@azihsoyn)さんによる、「今期のアニメは何が良かったトーク」があります(不定期)。

EM.FM

Engineering ManagerによるEngineering ManagerのためのPodcast メインパーソナリティ: ひろき(@hiroki_daichi)、ゆのん(@yunon_phys)

「Engineering Manager」を語るポッドキャストです。 EMは一言で語り尽くすことが難しく、かと言って単なるエンジニアのマネージャーでもない、奥の深いポジションです。

EM.FMを聴くと「Engineering Manager」の魅力がわかってくるので、ぜひ聴いてみてください。 オススメです。

AirSap

札幌のiOSアプリ開発者たちがアプリ界隈の話を中心に雑談をするPodcast

iOSアプリ開発系のポッドキャストです。 SwiftUIなど。

エッジのたたないポッドキャスト

時事ネタ、およびニュース系です。 長野発のポッドキャストで、1配信あたり10分前後でさくっと聴けるのが特徴です。 スキマ時間に聴けるのが良いです。

さいごに

まだまだ紹介したいポッドキャストはあったのですが、ここで力尽きました(週末に余裕があれば追記します)。

本記事で紹介できなかったポッドキャストも、「Podcast Freaks」にはたくさん掲載されています。 ぜひ参照してみてください。

podcastfreaks.com

エンジニアリングを取り巻く技術においても、プログラミングだったりインフラだったり組織だったりと、さまざまな領域があります。 どれかに偏るというよりは、バランス良くポッドキャストをチョイスして聴くと楽しそうです。

同人誌:ワンストップPodcast

Podcasの聴き方と配信方法についての、ノウハウをまとめた同人誌があります。 ポッドキャストに興味がある方は、ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか?

(私が執筆した同人誌ではありませんが、本記事内で紹介したポッドキャスターの方が数名、執筆に参加されております)

booth.pm

やっていきとはなにか?

先日は忘年会でした。今年はもう忘年したので、来年の目標はどうしようとか酔った頭で考えていたのですが。

その時、何気なく思いついたセリフが「来年はやっていこう」です。

yatteiki.fm

私は、初期の配信の頃から聴いてる「yatteiki.fm」のリスナーです。大雪の影響で動かない京急線の社内で、ひたすら聞いていたのが「yatteiki.fm」だったことを覚えています。

さて、何気なく頭に「やっていき!」という言葉が思い浮かんだわけですが。まじめに考えてみると、「やっていきとはなにか?」がイマイチよくわかりません。

普段なら、ニュアンスでだいたい通じるのでスルーするところですが。そのときは酔っていたので、なぜか寝る間を惜しんでひたすら検索しました。このままお蔵入りにしても良かったのですが、共有する価値がなくはなさそうなので、公開してみます。

やっていきの調査

やっていきの原点

私が知る限り、やっていきという単語は「yatteiki.fm」がきっかけで誕生しています。そこで、改めて初期の配信を聴き直してみました。

yatteiki.fm

初期の配信を聴いた限りでは、「個人開発で楽しく自由に開発しながら、なおかつそれで食べていけるようになれば素晴らしいよね!」という意味合いを感じます。

個人開発の例として、@r7kamuraさんのamakanや、@9m(kkosuge)さんのツイセーブなどが挙げられています。

GMOペパボ社に学ぶやっていき

GMOペパボの社内では、やっていきが推奨されています。スライドには、やっていきとは「リーダーシップ。ビジョンを示すこと」と定義されています。

speakerdeck.com

また、会話の例として「◯◯をやりたいと思うんですが、どうでしょう?(←やっていき)」という内容がスライドにあります。

GMOペパボ社の事例を見る限り、やっていきとは「なにか新しいことに挑戦すると決意した上で、道筋を立ててリーダーシップを発揮する」にありそうです。

tech.pepabo.com

マシュマロ開発者に学ぶやっていき

マシュマロは、匿名のメッセージを受け付けるサービスです。「ネガティブな内容はAIがこっそり削除するため、ポジティブなものだけがあなたに届く」という素晴らしい特徴があります。

marshmallow-qa.com

さて、そんなマシュマロ開発者であるだーすーさんの記事に「やっていき.fmを聴いていく」という、感想記事があります。

私は、以下の言葉がやっていきの本質を捉えているように感じました。

小手先のビジネススキルなどどうでもいいのだ。制作物ありきで、作りたいものを作りたいのだ。キラキラなどという、外に発するなんやかんやはどうでもいいのだ。

自分の人生を噛みしめるように楽しんで生きていきたいのだ。ついでにお金いっぱいあったら嬉しい。

マネーフォワード社に学ぶやっていき

マネーフォワード社といえば、yatteiki.fmの番組スポンサーでもお馴染みです。

以下の記事で、「やっていき」について言及しています。

www.wantedly.com

番組では、”やっていき”、”やっていき手”という言葉がよく登場するのですが、この言葉は「物事を前に進めていく、良くしていく」というニュアンスもあり、マネーフォワードの『お金を前へ。人生をもっと前へ。』というミッションにも通ずるものを感じています。

つまり、「物事を前に進め、良くしていく」というニュアンスが、やっていきに込められているのです。

やっていき宣言に学ぶやっていき

初期のyatteiki.fmでは、やっていき宣言について言及されている回がありました。しかしながら、最近リスナーになった方ですと、知らない方も多いかと思います。

yatteiki.fm

改めて「やっていき宣言」を掲載します。

私たちは、やっていきの実践、あるいはやっていきを手助けする活動を通じて、よりよい脱出口を見つけだそうとしている。この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。

  • 気持ちよりも 行動 を、
  • 過程よりも 成果 を、
  • 一発よりも 継続 を、
  • 社会よりも 個人 を、
  • モブよりも 主人公 を、

価値とする。すなわち、左記の事柄に価値があることを認めながらも、私たちは右記の事柄により価値をおく。

やっていき宣言には、「やっていき手が何を目指すべきなのか?」に対するヒントが、たくさんあります。

要約すると、「主体的に(主人公として)行動し、かつ継続して取り組むことで、成果を出していこう!」になります。

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語源で調べるやっていき

「やってみる」と「やっていく」

Google検索をしても、これ以上の情報は出てこなそうだったので、次に周辺ワードの定義を探してみました。「やる」「やってみる」「やっていける」「イキる」・・・などです。

すると、私の中でひとつの仮説が思い浮かびました。「やってみる + やっていく = やっていき」という案です。

「やってみる」は、挑戦する・試みるといった意味を持ちます。

thesaurus.weblio.jp

「やっていく」には、きりもりする・生活する・暮らしていくといった意味があります。たとえば「私はITエンジニアとしてやっていく」などです。

thesaurus.weblio.jp

つまり、「意欲を持ってなにか(個人サービスなど)にチャレンジした上で、それを生活の一部にしてやっていく」という意味と推測できます。

「やる」と「生きる」

他にも「やる + 生きる = やっていき」という説があります。

「常に何かをやりながら、我々は生きていこう」というニュアンスです。

さいごに

他にも色々と調べてはみたのですが、やっていきという言葉の定義は曖昧なままで良いような気がしてきました。

人それぞれに「やっていき方」があるはずだし、「やっていき」という言葉をどう定義するかによって、その人が目指す方向性も変わってくると思うのです。

「やっていき」は、どう定義するのかによって変化します。つまり、やっていきには無限大の可能性が秘められているのです。

要約しますと「やりたいことをやればいいし、やっていきたい方向で自由にやっていけば、それで良いじゃないか!」と・・・ありきたりな結論ですが。

結局、酔った勢いで深夜にひたすら「やっていき」について検索したわけですが、肝心の来年の目標については未着手です(苦笑)。今年中に考えなければ。。

ゲーム機のアーキテクチャを語るの感想 in iOSDC Japan 2018

「iOSDC Japan 2018」の最終日のアンフカンファレンスにて、「ゲーム機のアーキテクチャを語る」というセッションがありました。

ゲーム機のアーキテクチャを語る by @hak @tomzoh | トーク | iOSDC Japan 2018 #iosdc - fortee.jp

出演は@hakさんと@tomzohさん。hakさんと言えばrebuild.fmで有名ですが、本当にrebuild.fmを聴いているような気分でした。

トークの内容があまりにマニアックすぎたので、聴いていた人の半分以上は分からなかったかもしれないけど、自分は過去に「PC-FX」や「3DO」を持っていたようなゲーマーだったので、あまりに面白すぎて終始ニヤけてました。

hakさんがゲーム業界人だと言うことは知っていましたが、まさかここまで古いゲーム機も含めたアーキテクチャに詳しいとは思ってなかったです。

目次

ゲーム機のアーキテクチャとは?

アーキテクチャと聞くと、クリーンアーキテクチャとか、Fluxとか、MVCとかを思いかべるかもしれないですが、今回のアーキテクチャはゲーム機のアーキテクチャです。

CPU、グラフィックの描き方、サウンド、ビデオチップ・・などなど。

「おお、そうきたか!」というのが第一印象で、hakさんの業界的な専門知識と、tomzohさんの情報収集能力が炸裂してました。

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ゲーム機の歴史を振り返る

ゲーム機の歴史を、アーキテクチャを語りながら振り返っていく形でセッションは進みます。ファミコンから始まり、PCエンジンへと話が進んでいく流れです。

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「ファミコンは良いゲーム機でしたねぇ」という、感慨深い感じのhakさんの発言がとてもrebuildっぽかったです。

寿司で例える何になるのか?

途中、3Dの描き方で「三角形と四角形を寿司で例えると?」という無茶振りがあったのですが、最終的に刺し身で例える流れに爆笑しました(笑)。

確か、四角形がセガサターンで、三角形がプレイステーションだったと思います。「スプライトとポリゴン、どちらを追求したゲーム機なのか?」この辺りに分かれ目があったのですね。

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3DOやPC-FXも出てくる

3DO

おそらく、セッションを聴いてる人の半分以上が分からないであろう3DOやPC-FXも、ちゃんとスライドに登場します。

3DOは、三洋やパナソニックなど幾つかの家電メーカーからリリースされていて、構想的には凄い面白いゲーム機でした。だがしかし、どうしてこうなった。

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PC-FX

残念ながら今は持ってないのですが、PC-FXは「ファーストkiss☆物語」というゲームが大好きで、今でもプレイして欲しいと思える名作だったりします。プレイステーションにも移植されているので、プレイステーション版の方は比較的手に入りやすいですよ!

「プレイステーション」や「セガサターン」と比べると、アニメーションの描画に長けているのと、見た目がパソコンっぽくて、確かパソコンと接続するとCD-ROMドライブとしても使えたような気がする。

3D全盛期だったので、アニメーション主体のマシンは時代に取り残される結果となってしまいましたが。

ラスタースクロールで興奮する

ラスタースクロールという言葉を知っている人は、少ないような気がします。私はシューティングゲーマーなので、「ラスタースクロールと言えばダライアスだ!」と頭で思い浮かべつつ、密かにテンションが上がりました。

hakさんとtomzohさんのラスタースクロールに対する語りが最高で、ツボりました。

セガのサウンドチップはYAMAHA

hakさんは元々セガの人だったので、セガサターンやドリームキャストには詳しいです。セガのサウンドチップはずっとYAMAHAみたいなトリビアから、セガサターンの頃からアセンブラではなくCが使われ始めたと言った話まで。

ドリームキャストは、GD-ROMとか特殊なCD-ROM(セッションでは名前が出てこなかったけど、MIL-CDのこと)の話もありました。実はドリームキャストは発売日に買っていたので、とても感慨深かったです。

このセッションをまとめただけでも、十分にファミ通や電撃で特集になるレベルな気がする。

次回があるとしたら何を聞きたいか?

これが実現するのは難しいかもしれないですが、ぜひともアーケード基盤の歴史も聴いてみたいです!

セガと言えば、セガサターンの頃はST-V基盤だったし、ドリームキャストの頃はNAOMI基盤でした。

  • ST-V基盤の名作、レイディアントシルバーガンはどのようなアーキテクチャの基で動いているのか?
  • NAOMI基盤の斑鳩は!

・・・など。私は、どちらかと言うとアーケードのシューティングゲーマーだったんですが、基盤のアーキテクチャまで探求したことはあまりなかったので、調べてみたくなりました。

バイリンガルニュース

hakさんのセガ時代の話と言えば、バイリンガルニュースで語られていたりします。私も2回ほど聴きましたが、とても面白いです。

bilingualnews.libsyn.com

さいごに

アンフカンファレンスなので、さすがに公開されないような気がしますが。もし公開されたら再聴しますし、必聴レベルの面白さです。

まさか、iOSDCでゲーム好きのためのセッションが聴けるとは思わなかったです。意外性を追求するという意味でも、アンフカンファレンスは面白い取り組みだったのではないでしょうか?

UXデザインのプロセスが理解されるためには、実践が必要! Automagic Podcast #223

Automagic Podcastの「#223 Q&A UXデザインが理解されない」の回を聴きました。

https://automagic.fm/post/176713006230/qa-uxdesign
automagic.fm

私は、Automagic Podcastをよく聴いており、いつもお世話になっております。

今回は、ユーザーからの質問に答えるという回でしたが、普段のポッドキャストでディスカッションされている内容が、要約されて詰まっているように感じました!

興味深い話でしたので、自分なりに噛み砕きながらまとめてみます。

目次

問題点

まずは、ポッドキャスト内で挙げられていた問題点です。

  1. UXデザインが理解されない
  2. デザイナーの存在価値を認めてもらえない

「これら二つは、イコールで繋がるものなのでしょうか」というのが質問の内容です。

理解される前に、まずやってみる

「UXデザインが理解されないから、存在価値を認めてもらえない」という主張は、一見すると筋が通っているように感じられます。

  • 新しいデザインプロセスを実践しようと思っても、承認が降りない
  • 理想的なデザインプロセスをやってみたいが、説明しても理解されない

おそらく、様々な苦悩があった末に、たどり着いた質問なのではないかと思います。これに対するポッドキャスト内での答えは、単純で明快です。

「理解される前に、まずやってみる」

承認を得るために考える時間があったら、それよりも実践してみましょう。机上の空論より何よりも、結果がモノを言うのです。

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実際に何をすれば良いのか?

3つの手順が、例として挙げられています。

1. ユーザーのニーズを突き詰めたデザイン

デザイナーが制作して体現したデザインを、実際に使うのはユーザーです。最も大事なのは、デザインに対する自分の考えではなく、ユーザーの声なのです。

ユーザーニーズ、これ一本だけを考えて、デザインを検討してみましょう。

ユーザーのニーズを知る方法

ユーザーのニーズを知るために、最も手っ取り早い方法は、実際にユーザーに聞いてみることです。

  • 実際のユーザの人たちへ、インタビューをする
  • 定量的な調査などによって、仮説を生み出してみる

作るべきは、ただ単に自分の求めるデザインではありません。利用者の声を駆動に、根拠のあるデザインを作るのです。

調査に基づいたデザインであれば、デザインに対して理論や数字が生まれます。そうすれば、デザインの説得力も増し、承認を得られるようにもなってくるのです。

2. 作ったデザインをテストする

デザインは、作りっぱなしではいけません。本当に使いやすいデザインになっているかどうか、テストし、検証してみましょう。

世の中には、沢山のプロトタイピングツールがあります。スマートフォンが一台あれば、プロトタイピングツールを起動し、すぐにもユーザーテストを実施できる環境が整っています。

marvelapp.com

prottapp.com

もちろん、ユーザーテストの結果を基にして、デザインはブラッシュアップしていきます。ユーザーと一緒に考えたデザインであれば、ユーザーが使いやすいものになっているはずです。

「これが、ユーザーテストの結果を基にしたデザインです」と、堂々と言えるようになりましょう。そうすれば、デザインの説得力もさらに増すことでしょう。

3. 仲間と一緒に作る

周りに、協力してくれそうな仲間がいるならば、ぜひ二人以上で作ってみましょう。複数人で制作をしたり、チームを組んでいると、成果物に対して根拠や説明責任を求められます。

さらに言えば、自分のやりたいUXデザインというものを、チームとして共有しながら制作する事で、周りに体感して貰いつつ伝えることができるのです。

  • 言葉で説明するよりも、デザインを触ってもらった方が早いです。
  • デザインプロセスを描くよりも、実践の過程で体感してもらった方が理解されます。

ぜひ、周りを巻き込む努力をしてみましょう。

私が実際に体感した、ユーザーのニーズを基にした開発事例

私はシステムエンジニアなんですが、とある有名なUXエンジニアの方と一緒に、お仕事をさせてもらった事があります。

その時のデザイン制作のフローには、衝撃を受けました。簡単ではありますが、概要を共有します。

感情の分析のためのワークショップ

UXデザイナーがアサインされ、まず最初に行なった事は「このサービスを通じてユーザーにどのような感情を与えたいのか?」という、感情分析のためのワークショップでした。

その後は、アプリケーションの骨組みやフローを、ユーザーに与えたい感情を基にして組み替えていきます。具体的には「決済という機能(画面)では、安心感を与えることが重要」といった内容です。

ワークショップを通じて洗い出した、必要な機能や感情分析を基にして、アプリケーションのプロトタイプを作成していきます。

ユーザテストは、繰り返し、複数回行なう

その後は、実際にユーザーに使ってもらい、プロトタイプを改善します。これを複数回繰り返す事で、デザインはブラッシュアップされていきます。

ちなみに、ユーザテストは最低でも10人以上はやりたいと言ってました。

特に興味深かったのは、ユーザーテストを、許可を得た上で録画していたところです。後でじっくり再確認することによって、実際にアプリケーションを使っている時のユーザーの操作や、指の動きに至るまで、じっくり腰を据えて再確認することができます。

プロトタイプが固まってからデザインを作る

最終的な完成版のデザインは、プロトタイプが固まってから制作を開始します。

実際に納品されたデザインは、数多くのユーザーテストを経て、ブラッシュアップされたデザインです。凄いと言うか、無駄がなく洗練されてました。

特に凄いなと感じたのは、全てのデザイン一つ一つに意味があるところです。

UIボタンの置く場所ひとつとっても、質問をしたら「右にボタンを置いても、一回もクリックされなかったから、左に配置しました」といった答えが返ってきます。

「ああ、これこそがユーザー目線を基にしたデザインなんだな!」と、身にしみて実感した今日この頃です。

さいごに

繰り返しになりますが、理解を求めるよりも、まずやってみましょう。

実際にやってみると、頭で思い描いていた理想と、現実とのギャップに悩まされることでしょう。そこで初めて、書籍や手法の勉強だけでは得られない、実践的な知識が得られるのです。

実践をしていけば、結果を基にした評価によって、デザインの価値やデザイナーに対する評価も、また変わってくることでしょう。

我々に必要なのは、究極的に言ってしまえば、まずはやってみようという気持ちだけなのです。

武田鉄矢氏が語る、この世界の片隅にの魅力 今朝の三枚おろし

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武田鉄矢・今朝の三枚おろしにて、映画「この世界の片隅に」の特集がありました。なんと、最近TSUTAYAにハマっている武田鉄矢さんが、自ら鑑賞して自ら語る会なのです!

私は、自他ともに認める「この世界の片隅に」のファンなのですが、丁寧に細かく語っているので、朝の通勤でニヤケが止まりませんでした。

本記事は、今朝の三枚おろしで武田鉄矢氏が語った魅力を、ダイジェスト形式でお届けできればと思っております。

目次

一週目

メッセージ性を全面に押し出さない

本作のジャンルは、広島の原爆を描いた作品であり、反戦や平和への願いが込められていると、氏は語ります。

そこで武田鉄矢氏が感動していたのは、メッセージ性を全面に押し出さないという巧みさです。

背中に木箱を押しつけるという細かさ

本作の冒頭で、すずさんは船着き場の石垣に押し付けて、木箱を背負っています。氏はその光景を見て、背中で木箱を背負うために、電信柱に木箱を押し付けているような過去の記憶が蘇りました。

そういった細かい描写の数々に氏は魅せられ、少しずつ「この世界の片隅に」の世界に引き込まれていきました。

原爆で燃える前の広島の光景

広島の風景は。とても綺麗です。すずがすれ違う人たちは、普通に広島の街を歩いています。

原爆で燃える前の広島は、こんなにも美しい光景だったのかと、氏は語ります。

アレと思った点

バケモノと出会った時に、すずはバケモノが背負っているカゴに入れられてしまいます。そのカゴの中で出会った青年は、誰だったのでしょうか?

氏は、カゴの中で出会った青年が将来の許嫁であると語ります(注釈:北條周作のことです)。北條周作は、カゴの中ですずを見初めました。

結婚という重大な決断にもかかわらず、すずは「さてさて、困ったねぇ」と可愛く首をかしげながら、嫁に嫁いでいきます。実に平凡な結婚生活が、ここから始まるのです。

水原哲が初恋相手

氏は、水原哲がすずの初恋の相手だったと語ります。すずは、映画の中で見初めた人がやってきたと言われた時に、幼馴染の「水原哲」とすれ違っています。

  • (すず)あんたと思うたんよ
  • (哲)この慌てものが(少し怒り気味に)
  • (すず)あんたじゃなかったのかい

嫁ぎ先が期待とは違ったすずですが、着物を一丁持って、口紅を少しだけ塗って、椿の花が一輪のシーンに、氏は切なさを感じました。

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嫁ぎ先の呉へ向かうすず

呉へ向かうすずは、歩きと鉄道を乗り継いで、北条家のある呉へと向かいます。和服にもんぺの姿のすずを観て、氏はジーンと来ました。

見初めた人は、北条周作という海軍に勤める青年です。北條サンの体調が思わしくないため、女手が必要であるという理由もあったようです。

すずさん、傘は持ってきたかね?

すずのおばあさんは、結婚前に「傘は必ず持っていけ」とすずに伝えます。

なんと、傘を広げて見せる行動は、結婚がOKであるという地方の合図だったのです。映画の中では、この辺りのくだりが詳しく語られる事はありませんでした。

戦時下の暮らし

戦時下のすずの暮らしは、細かく描かれています。白米に芋を大量に混ぜたり、たんぽぽの葉、菘(すずな)、蘿蔔(すずしろ)、そして梅干しの種まで、ダシに使います。

ひたひたと日常が描かれるシーンに、氏は切なさを感じました。アニメは淡々と描きますが、氏はどんどんと吸い込まれていきます。

戦争の足音は、たった一枚のスケッチで憲兵に捕まるくらいに、刻々と近づいていました。

この世界の片隅には人形浄瑠璃である

私達は、何故すずさんに魅了されるのでしょうか?氏は、実際の人間が演じるよりも、アニメだからこそ可能であると語ります。

生身の人間が演じるよりも、手で操った人形のほうが感情を伝えられる、人形浄瑠璃という伝統芸能があります。氏は、この世界の片隅には人形浄瑠璃のような魅力があると感じました。

人形浄瑠璃が、人間の悲劇や苦悩を描く傑作を多く持つのは、人形が人間を演じているからであり、人形ゆえに悲劇を怯むことなく悲劇を凝視できるのです。この世界の片隅にもまた、アニメゆえに凝視できたのだと氏は語ります。

二週目

クオリティの高さに圧倒される

「この世界の片隅に」を鑑賞し、感動した武田鉄矢氏は、今朝の三枚おろしで2週に渡って放送することを決意します。

特に私は、水谷加奈さんの「世界中で放送されている」という発言に対して、素直に喜んでいるくだりの部分が、とても大好きです。

戦争は突然やってくる

すずの暮らしを淡々と描いていく本作ですが、中盤からは、呉の街が米軍の攻撃目標となってしまいます。

・・・なんと、のどかだった風景が、戦場と化してしまうのです。

米軍の艦載機は、高射砲の外れ弾の煙を避けるようにして、すずの裏山までやってきます。怖い思いをしたすずですが、呉軍港に投下された爆弾で浮かびあがった魚を、塩焼きにして食べるといった、たくましさも見せます。

細かい描写

物語が昭和20年8月に近づくにつれて、広島の隣町、呉で物語が進んでいることを、氏は実感します。

氏は、本作の「昭和20年4月以降の描写が、実に細かい」と語ります。

描写の細かさは「爆撃機の空襲によって、干していた洗濯物がすすで汚れる」といったシーンに、あらわれています。

広島に帰らないでほしい

周作がいなくなっても、嫁として呉の家を守り続けるすずですが、呉は軍港があるため、何度も空襲に襲われてしまいます。

そのため、すずは広島の実家から「早く実家に帰ってこい」と言われています。

しかしながら、広島に原爆が投下される事実を知っている氏は「頼むから実家に帰らないでくれ」という、悲痛な心の叫びをあげます。

叫ばない悲しみこそ人形浄瑠璃である

防空壕で爆撃に耐えたすずが、表に出ると、そこにはやかんを持った主婦が立っていました。その主婦は、さっきまであったはずの家の残骸を、じっと見つめています。

氏は、「後ろ姿の主婦の背中の震え、実に悲しみがリアルである」と語ります。叫ぶよりも、叫ばない声のほうが悲しいのです。

人形浄瑠璃の巧みさが、ひたひたとこの辺りから表れていると、氏は実感します。

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全身から声を出すのんさん

米軍の敵機から放たれた焼夷弾は、ついにはすずの家を襲います。すずは、必死に火を消すため、片手のない身体でのたうち回ります。

氏は「この時の声が只者ではない」と語ります。声の出方が声帯ではなく、足から指の先まで、全てを使って声を出しているのです。胸を打つ声に感動した氏ですが、その声優が、のん(能年玲奈)さんである事を知りました。

「この子はうまい!」氏は、女優の本領を発揮して役に憑依するのんさんに、ただただ感動を覚えました。

床下に隠したさつまいも

氏は、本作が「空襲の悲惨さを、実にのどかに語っていく」作品であると語ります。

「床下に隠したさつまいもが綺麗に焼けたけぇ。食べなさい」氏は、この一言に突っ伏して泣きたくなるような感情を覚えました。そして、この辺りからは、加奈さんも一緒になって泣き始めます。

迫真の演技

サギが舞い降りるシーン、すずは、必死にサギを逃がそうとします。しかし、飛び立ったサギと入れ違いに、なんと米艦載機がやってきました。

戦闘機に狙われるすずですが、広島に帰ったはずの亭主に救われ、なんとか危険を回避します。しかし、この時すずは、広島に帰ることを決意しました。

「わたしゃ実家に帰るんじゃー」すずの悲痛の叫びです。のんさんの迫真の演技であると、氏は感じました。

見つめ合いこそ人形浄瑠璃

広島に原爆が落とされる日、すずは広島へと帰る準備をしていました。この時、すずは、晴美のお母さんで周作の姉である黒村径子(くろむらけいこ)と、無事に仲直りを果たします。

見つめ合う二人、氏は「この見つめ合いこそ人形浄瑠璃である」と語ります。

わらじに泣く加奈さん

広島の街は焼けただれてしまい、まともに歩けるような状態ではありません。呉の人々は、靴の底が焼けないように、わらじ作りを始めます。

すずは、片手でも懸命にわらじを編みます。もうこの段階では、涙が止まりません。感動する加奈さん、思わず泣き出してしまいます。

昭和天皇が終戦を告げる頃には、出演者が全員が泣いているような状態でした。

かぼちゃの花

昭和天皇の敗北を告げる声を聞いたすずは、段々畑で泣きじゃくります。

側では、かぼちゃの花が綺麗に咲いてました。こういうシーンも忘れがたいと、氏は語ります。

見事な終わり方

本作は、突然別の物語が入り込んできます。原爆に襲われた、親子の物語です。

母親を失った子供は、一人路頭を彷徨っています。おにぎりをきっかけにして、子供と出会ったすずは、呉の家まで連れて行くことを決意します。連れ帰えった子供には、死んだ晴美の服がぴったりでした。

本作は、ここで終演を迎えます。これは実に巧みであると、氏は感じました。日本の伝統文化である人形浄瑠璃のような、アニメにはこういう魅せ方があったのです。

麦の穂のような人たち

阿川弘之さんのエッセイに、氏は感銘を受けました。

戦争を終えて広島に戻った阿川青年は、焼け野原の広島に絶望します。失意に広島を歩く阿川青年ですが、未来を諦めかけたその時、焼け野原に伸びる一本の麦の穂を見かけます。

阿川青年は、焼け野原に立派に伸びる麦の穂を見て、日本の未来は大丈夫だと確信しました。

人形浄瑠璃を通し、麦一本の想いを描いた作品こそ、この世界の片隅にある想いではないでしょうか?

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さいごに

北條周作の職業を、海軍工廠に勤める父と勘違いしていたり、哲が帰艦した艦を巡洋艦秋月と発言していたり(注釈:正解は青葉)と、細かな間違いこそありました。

しかしながら、熱心かつ情熱的に「この世界の片隅に」の魅力を語る武田鉄矢氏の姿に、私はとても感動を覚えました。

2017年とテック系Podcast(ポッドキャスト)を、紹介しつつ振り返る

昨年も、通勤時間を利用して、たくさんのポッドキャストを聴いた一年でした。

もちろん、最近のポッドキャストは長時間化の傾向がありますし、ポッドキャストもたくさんあります。すべてを聴くことができたのかと言うと、全くそんな事はありません。

・・・でも、せっかく色々と聴いたので、テック系ポッドキャストの中から幾つかピックアップして、「エッジのたたないポッドキャスト」風にのんべんだらりんと振り返ってみようと思います。

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1. yatteiki.fm

2017年は「yatteiki.fm」の年でした。例えるならば、ゲーム原作であるシュタインズ・ゲートが、アニメ化されたり小説化されたりと、どんどんメディアミックスされていくような勢いを感じます。

yatteiki.fm

「yatteiki.fm」から派生したプロジェクトには、例えば以下のような取り組みがあります。

  • やっていき場
  • YATTEIKI TV
  • やっていきショップ

1.1 古民家を改装した「やっていき場」

「やっていき場」は東京下町の古民家を改装して作った、不定期にオープンするみんなのクリエイティブスペースです。

美味しいコーヒーと電源が提供される、アットホームな場所みたいです。私も一度は行ってみたいなぁ。

twitter.com

1.2 音声から映像へ「YATTEIKI TV」

「YATTEIKI TV」は、ポッドキャストの映像版です。ちなみに、個人的には第一回の配信が最も好きです。

www.youtube.com

2018年も「YATTEIKIオールスター感謝祭」が開催されるなど、やっていきが停滞どころか加速中です。凄い。

1.3 yetteiki.fm に関連した記事

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2. Rehash.fm

Rehash.fmは、2017年に誕生した新しいポッドキャストです。トークテーマが特徴的でして、未来の話をしているのが気に入ってます。

rehash.fm

「VR、AR、AI、IOT」を始め、将来の凄い世界を予見するような話が多いので、聴いてるとワクワクしてきますね!

2018年の初配信回は特に面白かったので、ループで聴いてしまいました。特に「ZOZOスーツ」の話は必聴ですよ!・・私は夜道で爆笑してしまいました(笑)。

rehash.fm

Rehash.fmのEP33は、そのうち単体でも感想記事書きたいなー。

2.1 Rehash.fmについて書いた記事

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3. しがないラジオ

「しがないラジオ」も、Rehash.fmと同じく2017年に誕生した新しいポッドキャストです。ゲストを呼ぶというスタイルが功を奏したことによって、全体的に勢いが増してきているように感じます。

shiganai.org

2018年の前半に、とある勉強会の zuckeyさんの登壇で「しがないラジオ」の宣伝を聞いた事を覚えているのですが、その当時は、ここまで凄いポッドキャストになろうとは思いもしなかったですよ。お疲れ様です。

「出演できるポッドキャスト」みたいな、AKB48の会いにいけるアイドルみたいなユニークな展開もあったりして、これからも続けてほしいなぁと思えるポッドキャストです。

3.1 しがないラジオについて書いた記事

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4. エッジのたたないポッドキャスト

「エッジのたたないポッドキャスト」の2017年は、AIスピーカーの記憶が色濃いです。AIスピーカーのトークが増えたことになり、2017年は配信頻度があがっていたように思います。

noedge.matchy.net

私が「エッジのたたないポッドキャスト」を好きな理由は、我が道を進んでいるところです。

最近のテクノロジー系ポッドキャストは全体的に長時間のエピソードが主流ですが、エッジのたたないポッドキャストは各配信が10〜20分程度に抑えらています。

そういう意味では、他のポッドキャストよりもラジオっぽいイメージがありますね。

5. PHPの現場

「Rehash.fm」や「しがないラジオ」と同じく、2017年に始まったポッドキャストです。

PHPの現場

リアルな現場やリアルなテクノロジーを聴きたいなら、PHPの現場はおすすめです。「しがないラジオ」と同じくゲスト出演型のポッドキャストで、PHPの話のみならずトークテーマに多様性があります。

呼ぶゲストによって話の内容が様々に変化しますが、いずれも濃いテックトークです。

  • アーキテクチャの話
  • DBの話
  • イベントやカンファレンスの話

「Rehash.fm」が未来を語るなら、「PHPの現場」は今を語るポッドキャストですね!

5.1 PHPの現場について書いた記事

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6. Automagic Podcast

数多く存在するポッドキャストの中で、一番好きなのは「Automagic Podcast」です。デザイナ向けではあるのですが、例えば「デザイナとエンジニアの橋渡し」の話など、エンジニアであっても楽しめます。

automagic.fm

私は「デザイナの気持ちが分からないエンジニア」は卒業したいと思っているし、それに上辺のデザインではなく、ビジネスを絡めたトータルな視点で話が進みます。ビジネスを絡めたデザインに興味がある方も、対象になるポッドキャストです。

ちなみに「Automagic Podcast」が特徴的なのは、パーソナリティである @yhassy さんが割りと突っ込んだ質問をすることにあると思ってます。それによって、深い話が展開されるから楽しいのです。

6.1 Automagic Podcastについて書いた記事

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7. omoiyari.fm

更新頻度こそ高くないものの、とても楽しいポッドキャストです。

lean-agile.fm

2017年のベストエピソードは、間違いなく「EP22 Trello があるので眠れない」ですね。これはあまりに面白すぎたので、少なくとも3回は聴きました。

2017年のポッドキャスト大賞があるとしたら、数あるポッドキャストを抑えて私はEP22に投票しますよ(笑)。

lean-agile.fm

ちなみに「Trello があるので眠れない」の影響で、自分も Trello でプライベートをタスク管理することにしました。

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7.1 omoiyari.fmについて書いた記事

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8. Rebuild.fm

「Rebuild.fm」200エピソード達成おめでとうございます!

rebuild.fm

昨年は聴いてない時期もあったのですが、最近また聴き始めました。やっぱり「Rebuild.fm」は面白いですね。US在住のゲストが多く登場するので、そういう意味でも特徴的なポッドキャストだなぁと言う事を、最近になって再認識しました。

私は「Rebuild.fm」をYAPCで知って以来のリスナーですが、これだけのエピソードが溜まってくると、過去のエピソードを聴くだけでも十分に楽しめます。

「サポータープログラムに入会しても良いかなぁ」・・・と、検討中です。

9. engineer meeting podcast

エンジニアミーティングポッドキャストは、ゲスト回とゲストなし回があります。ゲスト回は、サイバーエージェント、及びグループ企業の方が多いという特徴があります。

engineer-meeting.tumblr.com

CyberZの門田さん回は、ぜひ聴いて欲しいです。「横断型組織」という難しい課題に挑み、「困難、挫折、学び」をはじめ、そこで得た様々な経験が、赤裸々に語られています。

出演されるエンジニアの方も、全体的に抱えているプロダクトやインフラの規模が大きいという特徴があるので、「生放送プラットフォームを支える技術」は、聴きたい方も多いのではないでしょうか?

9.1 engineer meeting podcastについて書いた記事

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10. dex.fm

dex.fmは、Android開発者向けのポッドキャストです。しかし、純粋なAndroidアプリ開発のみならず、ReactNativeやモバイルアプリ周辺技術も取り扱っています。

dex.fm

モバイルアプリエンジニアであれば、iOSエンジニアであったとしても、オススメのポッドキャストであると言えるでしょう。

ゲスト出演型のポッドキャストですが、出演されるゲストの技術力はとても高いです。

・・・など。

特徴としては、1エピソードあたり30分程度の分量を目指すという時間配分が絶妙で、通勤時間中に聞き終わる丁度良い長さです。

さいごに

こうやってまとめてみると、ポッドキャストもたくさんあるんだなぁ。本記事で紹介したポッドキャストは、いずれも私が大好きなポッドキャストなので、ぜひ一度聴いてみて欲しいです。

最近は「Voice Tech(ボイステック)」の流れが来る予兆もあるので、今年のポッドキャストもまだまだ目が離せませんね!

(追記:「engineer meeting podcast」「dex.fm」を追加しました)

補足:その他のポッドキャストについて

私の通勤時間にも限りがありますので、さすがに全てのポッドキャストは聴けておりません。

他のポッドキャストにも興味が沸いた方は、「日本語Tech系Podcastいろいろ」を見て選ぶと幸せになれると思いますよ!

qiita.com

デザイナーに力を与えたい 土屋尚史さん(Automagic Podcast 206)

今日の通勤では「Automagic Podcast #206 」を聴いておりました。ゲストはGoodpatchのCEOである土屋尚史さん(@tsuchinao83)です。なかなかに興味深い回でしたので、感想を書いていきます。

automagic.fm

1対50のフラットからの変貌

経営者1人でマネージャーなし、完全フラットからの組織改善の話はかなり聴き応えがあります。

  • どこが失敗の轍なのかを分かっていたとしても、やっぱり轍は踏む
  • 最後に大事なのは逃げないこと
  • 3ヶ月をかけて全員と1on1を行なった
  • ピクサー流を意識した

1対50のフラットという構成がそもそも珍しいので、ここだけでも聴いてみると良いと思います。フラットを卒業して、しっかりと組織化をはかっていくというお話です。

デザインは表面上の話だけではない

私が思うに、デザインと聞くとアートを思い浮かべる人が多いと推測しています。だからこそ、そのイメージを払拭することが出来るUXデザイナーという職種が流行っているのだと思いますが。

  • アメリカのデザイナーはディレクターのような役割もこなす
  • 日本のデザイナーはビジネス感覚が足りない

・・・という話もありましたが、結局のところプロダクトはビジネスに直結するので、ビジネスを含めてデザインできるデザイナーこそ、最強なんだろうなぁ。

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デザイナー vs エンジニア

私の過去の経験では、デザイナーは静止画で綺麗な画面を描くけれど、いざエンジニアがデザインをアプリ上で再現して動かしてみると「しっくりこない」「開発しづらい」みたいな不満が双方から出ることはよくあります。

最近だと、デザイナーが「Android Studio」や「Xcode」を使って、エンジニアと連携して動くデザインを描くという取り組みに非常に興味あります。

「垣根を作らずに、双方の業務領域に歩み寄っていく」ことが必要なのではないかと。「Sketch」はエンジニアでも使いやすかったりしますしね。

ただ、垣根を取っ払おうとすると密に連携する必要があるので、それもデザインの内製化が進んでいる理由の一つではないかと推測しています。

複数の視点を身につける

土屋さんのファーストキャリアは営業という話もありましたが、デザインをするためには色々な視点からモノを見る必要があるという話は、非常に納得しました。

「デザインだけするデザイナー」「開発だけするエンジニア」ではなく、スキルや視点の組み合わせが価値を生むという話は、そう言えば、わかばちゃんの「湊川あい」さん(しがないラジオ)の話と似ていますね。

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さいごに

最初から最後までかなりおすすめの回でした。通勤電車を乗り過ごしそうになるくらいに濃い話です。

楽しいお話をありがとうございました。

生産性を下げないことが重要 - 夢とコーヒーと私(omoiyari.fm ep27)

omoiyari.fmの最新回(ep27)を聴きました。

lean-agile.fm

配信自体は久しぶりなのですが、実は「engineer meeting podcast」も聴いているので、あまり久しぶりな感覚はなかったりします。

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主に生産性について話している回です。感想を綴っていきます。

生産性の記事を読んでいる間は生産的じゃない

私はタスク管理に興味があって、生産性やプロダクティビティの話は好きなほうです。プライベートもタスク管理をしていて、その件は過去にブログで書いています。

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生産性の話はかなり面白かったです。「生産性の記事を読んでいる間は生産的じゃない」は、まさに名言だと思います。

なぜ名言だと思ったかと申しますと、生産性やプロダクティビティの上げ方は人によって様々なので、あまり参考にならないことが多いのです。

blog.tinect.jp

私の意見としては、生産性を上げる方法よりも、生産性を下げない方法のほうが議論する価値があると思ってます。

ただ生産性をあげたいのであれば、一心不乱に頑張れば良いのです。しかしながら、世の中には様々な進捗の阻害要因があります。「長時間の会議によって進捗が進まない」は有名な話ですが、細かい例だってたくさんあります。

例えば、私は以前に英語学習をパソコンで聴きながらやっていたのですが、それは辞めて、iPodで勉強することにしました。パソコンだと、休憩と称してネットサーフィンばかりやってしまうからです。インターネットに繋げていないiPodであれば、英語を聴く以外にできることはありません。

私の意見としては「生産性は低いと思ったら対策を考えるくらいが丁度良いのかなぁ」と、感じております。

余談ですが、生産性の記事を読んでいる間は生産的じゃないという話は「勉強会に行く時間があったら勉強しろ」という側面に似ていますね(苦笑)。

「うーん、勉強会に出るヒマがあるなら勉強しろって思います」
引用:https://codeiq.jp/magazine/2016/06/42239/

勉強会という言い方にも問題がある気がしていて、勉強会は勉強しに行くのではなく、新しい技術のトレンドを知ったり、交流を目的とする人もいると思います。どのような目的を持って参加するのかにもよりますので、一概には言えないですけどね。

コーヒーの話

私の場合、通勤時間は缶コーヒーを飲みながらポッドキャストを聴くのがほぼ日課です。

スーパーで安い缶コーヒーを買い込もうといつも決意するのに、つい駅の自販機で買ってしまいます。ぐぬぬ、節約しなければ。

会社でもバリスタで入れたブレンドコーヒーを、ほぼ毎日飲んでいます。現状、コーヒーなしの生活が考えられないくらいには、コーヒーにハマっている気がします。

コーヒーを飲んでいる時の、一息つく感じのリラックス感が好きなんですよね。

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夢の話

私も、夢が明確な人には憧れます。改めて「夢は何だろう?」と自問自答してみると、なかなかに迷いますね。

このブログがもっと流行って欲しいとか、早く中間管理職というポジションから脱出したいとか、細かい目標はたくさんありますが、夢と言えるほど壮大ではないです(滝汗)。

子供の頃は電車の運転士になるのが夢だったのですが、完全に夢の彼方に消えて、今は普通にITエンジニアをやっています。

「夢を忘れた大人たち」で、歌詞が書けそうな気がしてきましたよ(苦笑)。

さいごに

新しい機材ですが、音質もクリアで良さげでした。積みゲストにも期待しております!

全く関係ないのですが、私も数年愛用していたイヤホンが断線しまして、つい先日から新しいイヤホンで聴いております。

ただ、ポッドキャストの視聴がメインですと音質にこだわる意味もあまりないため、普通のイヤホンですけどね。

AIと機械学習の先にあるもの ゆづるさん(rehash.fm #29)

「rehash.fm #29 I AM AI」を聴きました。テーマは「AI、機械学習、ディープラーニング」です。

rehash.fm

手前味噌で恐縮ですが、実は私も機械学習がきっかけで数学をこっそりと勉強しておりまして、そういう意味でも興味を持った回です。

www.konosumi.net

今回、初めてrehash.fmを聞いたのですが、特徴を一言で言うならば「最初に乾杯で始まる居酒屋系テックポッドキャスト」です。真面目とゆるさの加減が絶妙で、面白いポッドキャストです。感想を綴っていきます。

人工知能の定義とは何か?

序盤のエピソードで一番面白かったのは、BRAUNの「人工知能テクノロジー搭載シェーバー」の話です。

BRAUNの人工知能シェーバーの機能は、要約すると「髭の濃さを自動検出して、シェービングのパワーを調節」する機能のことを言います。

今の日本は、間違いなくAIや機械学習やディープラーニングが流行しています。ただ、言葉だけが一人歩きしている傾向にあります。人工知能とはどのようなモノを指すのか、今一度考え直す必要がありそうですね。

機械学習は用語がややこしい

機械学習周りは、用語が非常にややこしいです。本ポッドキャストでは、AIは機械学習を包括していて、機械学習はディープラーニングを包括していると解説しています。

コレ1枚で分かる「AI、機械学習、ディープラーニングの関係」を参考リンクとして掲載いたします。図示があるので、分かりやすくておすすめです。

www.itmedia.co.jp

スマートマンションとクラウドテクノロジー

経済産業省が、スマートマンションという新しい価値観を推進しています。

ポッドキャスト内では「自分が住んでいる家のデータがクラウド上にアップロードされたら、引っ越してもデータが引き継がれるのだろうか?」という観点の話がありましたが、経済産業省的な概念だと「マンションのエネルギー効率を高めること」が目的みたいですね。これはこれでややこしいな。

スマートマンションの推進(METI/経済産業省)

「IoTスマートマンション」や「スマートハウス」も含めて、個人的にはハッキングされたら家が乗っ取られてしまいそうな恐怖感がまだ強いです。

ただ、起床時間になったら自動でさわやかな光を照らして起こしてくれて、コーヒーと朝食を自動で準備してくれて、今日着る服を勝手に選んでくれるようなスマートな家があったら、すごく住みたいですが(笑)。

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Alpha Go Zero(アルファ碁ゼロ)

ポッドキャスト内でも話題になっていましたが、Alpha Go Zeroには私も驚いています。

https://hajipro.com/programming/alphago-aihajipro.com

ヒントも何もない状態で自己鍛錬だけで強くなれるわけですから、もはや敵は存在しません。無限に強くなるか、成長し切るまで進化を続けることでしょう。

ちなみに、私は趣味で将棋を指しています。主にネットの対人将棋がメインですが、感想戦はソフトでやっています。ソフトが棋譜を読み込んで、形勢判断や好手、悪手を自動判定してくれるので、振り返りに最適なのです。

マネージメントこそ機械学習

これは私もすごくそう思います!

マネージメントをしている時に常に思うのですが、プログラムと違って、人は思い通りに動かないのです。だからこそ、機械学習でプロジェクトメンバーの実力や性格を学習して、良い感じの最適配置やモチベーションコントロールをお願いしたい。

個人的に、割と切実にそうなって欲しいです(苦笑)。

どうやって勉強するのか?

ポッドキャスト内では、「Python機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 」がおすすめと紹介されてました。

Python機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 (impress top gear)

Python機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践 (impress top gear)

少し値は張るのと、後半辺りから難易度が上がると言ったレビューもあるみたいですが、理論とコードが一緒に学べるという意味で良さげな本ですね。私も買ってみようか迷ってます。

Udemyの「Pythonで機械学習:scikit-learnで学ぶ識別入門」もおすすめとして紹介されています。定価は15,000円なのですが、今見たら88%OFFで1,800円でした。

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https://www.udemy.com/python-scikit-learn/

確かにセールしてますが、これはさすがに値引きしすぎな気がしています(笑)。

さいごに

真面目な話だけではなく「ごちうさを13〜14回見ている」というゆるーい雑談トークも混ざってて、真面目とゆるさが混じった良い感じのポッドキャストでした。

今後も新着をウォッチして、聴いていこうかなぁと思っております。ここまでお読み頂きまして、ありがとうございました。

PR:ちなみに私もごちうさ好きです。真面目な話のくだりで突如ごちうさトークが出てきたので、親近感を抱きました(笑)。

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DBを軸にして周辺技術を活かす soudai1025(PHPの現場14)

こんにちは。「PHPの現場」というポッドキャストについての話題です。最新回の「PHPの現場 14. データベースにかける(soudai1025)」を聞きました。

php-genba.shin1x1.com

私の中では、そーだい(@soudai1025)氏と言えば、Software Design(雑誌)のRDBアンチパターンです。毎月読んでおります。

がっつりRDBの話になるのかと思いきや、思いのほかアプリケーションやコードレイヤーの話も多く、多様性のある話で面白かったです。感想を綴っていきます。

お互いのコミュニティには、それぞれ良いところがある

最初の話は、LaravelコミュニティとSymfonyコミュニティの話です。

frasco.io

私も軽く読んでみたのですが、そもそもLaravelとSymfonyは全く別のフレームワークであり、設計思想も違います。相容れようがありません。

コミュニティというのは、相手の良いところを参考にしながら、お互いに進化していくものです。もちろん、様々なコミュニティを知ること自体は、とても良いことです。

いつも同じメンバーで固まるだけでなく、アウェイのコミュニティに参加したほうが新たな発見が得られるという話が、ポッドキャストの中盤エピソードであります。

また、ポッドキャストの後半では、ランチタイムを活用して営業や総務などの違う職種の方と話すことによって、視野が広がって新たな発見が得られるという話があります。

私は、どちらかと言うとアプリケーションレイヤーのエンジニアです。例えば、私がDBエンジニアやインフラエンジニアと会話をした場合、私がアプリケーションレイヤーの知識を提供する代わりに、DBやインフラの知識を貰うことが出来ますよね。

スキルの多様性は、こうやって磨かれていくものなんです。そーだい氏の場合は、それがDBでした。DBを軸とし、さらに周辺技術を吸収した結果、エンジニアとして成長を成し遂げたわけです。

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DBで解決するのか、コードで解決するのか

データには、NULLを許容してはならないとか、文字数は何文字までとすると言った、様々な仕様があります。問題は、その仕様をどのレイヤーで担保するのかという話です。

NULLを許容しないためには、データベースにNOT NULL制約を付与する方法もあれば、コードの入力チェックで弾いてしまうという方法もあります。

データベースに制約を付けた方が、データはより確実になります。しかし、一方でデータベースは身動きが取りづらいという欠点もあります。データベースに一度付けた制約は、変えるのにとても労力が必要なのです(特に、データ量が増えるほど顕著になります)。

つまり、データの品質をアプリケーション側で担保するほうが、身動きがとりやすくなります。しかし、一方でアプリケーションはバグに弱いという欠点があります。

この見極めが非常に重要で、エピソード内では「NOT NULL制約は貼った方が良い」「DB特有の機能を使いたくなったら、不吉な匂いと思え」と言った話があります。

なかなかに濃くて面白い話ですよ。

強みを武器にして、周辺技術を広げる

そーだい氏と言えば、RDB(PostgreSQL)で有名です。そーだい氏の描く技術力の幅の広げ方は、かなり参考になると思います。具体的には、RDBを軸にしてNoSQLや分散データベースにも知識の幅を広げていくという話です。

私は、技術力の広げ方には縦と横があると思っております。縦の広げ方は、例えばアプリケーションエンジニアが、DB・サーバ・インフラなどの技術力を身につけることによって、フルスタック寄りを目指す方法です。

横の広げ方は、iOSエンジニアだけどAndroidやReactNativeもやりますと言った、同じレイヤーでのスペシャリストを目指す方向性です。

もちろん、縦にも横にも広げることが出来たらベストですが、まったく関係のない技術を吸収するよりも、周辺技術から吸収していったほうが、効率性が良いことは間違いありません。

エンジニアは年齢も性別も関係のない、実力主義の世界です。エンジニアとして、自分の技術力の幅をどう広げていくのか?これはとても重要な課題なのです。

さいごに

がっつりDBの話になるのかと思いきや、様々なトークテーマの回でした。

  • コミュニティと勉強会
  • DB設計とORM
  • アプリケーションとDBの関係性
  • エンジニアの生存戦略

など。かなり面白い回でしたので、おすすめです。