【感想】通い猫アルフィーとジョージで、猫の成長物語を見届ける【ネタバレ】

ゴールデンウィークの最終日を使って、通い猫アルフィーとジョージを読みました。

通い猫アルフィーとジョージ (ハーパーBOOKS)

通い猫アルフィーとジョージ (ハーパーBOOKS)

猫を主人公とした小説でして、ハートフル猫物語の第三弾です。とにかく私は大好きなシリーズですので、一つ紹介したいと思います。

通い猫アルフィーとは?

大好きな飼い主の老婦人を亡くし 、
ひとりぼっちになった灰色のオス猫。
帰る場所もなくさまよいつづけた末、
住宅地エドガー・ロードにたどり着き、今はそこで通い猫として暮らしている。
みんなの幸せを守ることが
自分の役目だと思っている。

引用:通い猫アルフィーとジョージ

第一作目である「通い猫アルフィーの奇跡」を読むと分かるのですが、アルフィーはかなり苦労した上で自分の居場所を見つけました。ハートフル猫物語と題してますが、幸せを見つけるのも楽じゃないです。

それと、アルフィーはわりと人間味があふれる猫でして、猫なのに狩りが苦手だったりします。憎めない猫です。

通い猫アルフィーの奇跡 (ハーパーBOOKS)

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第二作目である「通い猫アルフィーのはつ恋」では、タイトルの通りアルフィーの初恋物語を描いています。猫の恋物語というだけでも珍しく、一読の価値は十分にあります。

通い猫アルフィーのはつ恋 (ハーパーBOOKS)

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ぜひ、第一作目と第二作目を読まれてない方は、読んでみて欲しいです。少なくとも、私はオススメします。

それでは、ここから先は第三作目である「通い猫アルフィーとジョージ」の感想について書いていきます。

なお、本記事のここから先はネタバレを含みますのでご注意ください。

失意のアルフィーに子猫が!

「通い猫アルフィーとジョージ」では、なんと付き合っていた「スノーボール」が遠くに引っ越してしまうところから、物語はスタートします。

人間もそうですが、猫だって失恋すれば悲しい。元気のないアルフィーを見かねて、クレアは自宅に子猫を招きました。

アルフィーは、もともと世話焼き体質でしたので、子猫のジョージが気になって仕方がありません。本作でのアルフィーの成長は、ジョージの存在によってもたらされます。

よく、教育する立場にたって物事を教えることによって、教えられる側のみならず、教える側も成長すると言いますが、猫でもそれは同じであると言うことです。

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またも世間はトラブルだらけ

ジョナサンとクレアは養子問題で、マットとポリーは失業問題で、フランチェスカとトーマスはトーマスの仕事しすぎ問題で、ターシャは離婚騒ぎで、それぞれ揉めています。これでもかってくらい、各家庭にトラブルが降り掛かっているのです(苦笑)。

本当は笑い事ではないのですが、世の中はなかなか上手く進まないものだなと、痛感します。

さて、失恋で傷ついているアルフィーの元に、上記の問題が二重にも三重にものしかかっています。一向に人間が問題を解決できない以上、アルフィーが人肌脱ぐしかありません。

ただ、本作にはアルフィーの側に子猫のジョージという未知数の存在がいます。なので、本書を読んでいる間は、不安で仕方がありませんでした。ただでさえ困っているアルフィーが、輪をかけて苦労するのではないかと。

本当にいなくなってしまうジョージ

各家庭の問題を解決するために、アルフィーがとった選択肢は、ジョージの誘拐騒動を起こすことでした。子猫の捜索で一致団結することで、家族の不輪が解消されることを目的としています。

しかし、それは嫌な形で実現してしまいます。なんと、子猫のジョージが本当に誘拐されてしまうのです。私も、本書を読み進めている際に、なんとなく嫌な予感はしていたのですが、まさか的中するとは思いませんでした。

タイガーの大切さを知るアルフィー

本作で私が最も良かったと感じたのは、アルフィーがタイガーの大切さを感じたことです。

本作では、ジョージからママと呼ばれて親しまれているタイガーですが、とにかくタイガーは良い猫です。タイガーの凄さは、読めばすぐ分かるのですが、スノーボールの失恋によってアルフィーが失恋した時も、そっと側に寄り添ってくれたし、ジョージに対しても我が子のように接しています。

周りの猫に助けられながら成長するアルフィーを見届けよ

もちろん、本作で登場する猫は、タイガーだけではありません。特にごみばこの存在は、アルフィーにとってはとても大きなものになりました。ごみばこがいなければ、ミスターBを経由してジョージが誘拐された場所を突き止めることもできませんでした。

とにかく、本作ではタイガーを始め悪い猫がほとんど登場しません。どんどん増えてくる問題を、猫達が一致団結して一気に解決するという、サクセスストーリーなのです。

さあさ最後は大団円

正直、本作は問題の連続で、読んでいて気持ちの良い本ではありませんでした。随所にジョージが可愛いという描写は出て来るものの、ハートフル猫物語とは言い難い苦労の連続です。

・・・でも、本作が凄いのは、各家庭の問題も、猫の誘拐問題も、全てが一気にクライマックスで解決することにあります。読んでる最中は、結構辛いシーンも多いのですが、ここまで読後感が良い小説はなかなかありません。

さいごに

本作「通い猫アルフィーとジョージ」をはじめとした通い猫アルフィーシリーズは、猫好きでない人でさえも猫好きにさせてしまうような、不思議な魅力を持った作品です。

やはり、本作の魅力はアルフィーの人間味の強さにあると感じます。何せ、他人事だとは思えないのです。

作者の猫愛が肌で伝わってくるような通い猫アルフィーシリーズですが、本作もやはり素晴らしい作品でした。ゴールデンウィークの最終日を、アルフィーと共に過ごせて良かったと思います。

それでは。

通い猫アルフィーの奇跡 (ハーパーBOOKS)

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通い猫アルフィーのはつ恋 (ハーパーBOOKS)

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通い猫アルフィーとジョージ (ハーパーBOOKS)

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