【書評】そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

「そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか」は、山口揚平氏による独立や起業を考えている人に向けた書籍です。

ちなみに、私の第一印象は「タイトル長っ!」でした。

ライトノベルに多いと思っていたのですが、ビジネス書にも長いタイトルが流行し始めたのですかね?

具体的な独立プロセスではなく、心構えや考え方を綴った本である

ここは勘違いしやすいと思いますので、先に述べておきます。

私は、本書は独立するためのプロセスを具体的に解説した本なのかと思っていたのですが、そうではありませんでした。

「独立するために必要な心構え」「独立は誰だって最初は不安である」「儲かるビジネスとは?」といった、独立や起業に必要な心構えや考え方を綴った本です。

本書は、そういった内容が若者向けに分かりやすく平易に書いてあります。そのため、堅苦しいビジネス書ではありません。万人にオススメできる内容です。

ニートになるためには勇気が必要である

普通の感覚であれば、ニートに対して「働かないで遊んでばかりいる」「親のすねかじり」といったマイナスな感覚を抱くでしょう。

しかし、本書は「ニートでいることは勇気がいる行為である」という視点からスタートします。そう、我々に必要なのは勇気なのです。

そういえば、ベストセラーである「嫌われる勇気」でも「必要なのは勇気である」と書かれていましたね。

よく日本人は起業家が少ないと言われることがありますが、その理由は勇気が足りないからなのかなぁ。

一般的なサラリーマンに対するアンチテーゼ

これは私の個人的な所感なのですが、勇気の話は、ある種の一般的なサラリーマンに対するアンチテーゼではないかと思います。

「一斉にリクルートスーツを着て、就活をして、採用された会社に通う」このように大衆と同じ道を流されるように生きる人生では、自分で選択することや決断をしていません。ニーチェに言わせれば、畜群そのものです。私もその一人なので、あまり得意げに語ることはできませんが。。。

(注釈:ちなみにですが、就活とニーチェの畜群の話は「Jポップで考える哲学」に書いてあります。これもかなり面白くて、オススメの本です)

Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲 (講談社文庫)

Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲 (講談社文庫)

少し話がそれましたが、「島耕作」のようなロールモデルの時代は終わり、レールのない道を歩まなければいけない。これが本書のとるスタンスであり、この先の世の中はそうなっていくことでしょう。

好きなことをやって、それで食べていこう

本書には、好きなことをどうやってビジネスに変えていくか、そのための考察が書かれています。

本書の帯から引用しますが、例えば以下のような内容です。

・Q1 東京・大手町の花屋さんで、客が入っていないのにもうけている店がある。誰に売っているのか?

・Q2 ある商店街の弁当屋さんは、200円で弁当を販売して利益を出している。どんな仕組みがあるのか?

本書が主眼においているのは「何をやるかではなく、どうやるか?」です。

つまり、自分の好きなことがあったとして、それを上手くお金に変えることのできるビジネスを構築することが大事であると本書は説きます。

弁当だってお花だって、様々な場所で売ってますよね?

儲けの出る花屋(ビジネス)と儲けの出ない花屋(ビジネス)には、どのような違いがあるのか?その違いを本書は解説しています。

起業した後の考え方

本書の後半は、起業した後の考え方に対する話です。

起業はゴールではなくスタートです。社員を雇う必要があったり、「ヒト・モノ・カネ」をうまくコントロールする必要があったり、考えなければいけないことはたくさんあります。

精神的に不安になることもあるでしょう。でも、大丈夫。あなたは独立や起業という大きな決断をしたのです。起業という勇気を持った決断ができる人は、たとえサラリーマンに戻ったとしても重宝されるでしょう。

人生を創造しよう!

本書の著者が伝えたかったことは「人生とは創造するものである」ということではないかと思います。

高度経済成長期のように、一生懸命に企業で働いて出世を目指し、レールから外れないことを目指すだけの時代は終わりました。みんなそれぞれが、自由自在にレールに引いて、人生を創造していくのです。

本書は、そういった勇気ある行動を後押しするために添えられる、一輪の花みたいな役割を果たすのではないでしょうか?

とても読みやすく書かれており、独立を考えている人のみならず、万人にオススメできる良書でした。今年になって文庫化された本ですので、比較的書店にも並んでいると思います。興味のある方はぜひどうぞ。

それでは、本日はこの辺にて。